燃費ガイドブックで賢く車選び
車のことを知りたい
先生、「燃費ガイドブック」って何ですか?車を買う時に参考にするものですよね?
車の研究家
そうだね。燃費ガイドブックは、市場で売られている車の燃費が一覧でわかる冊子のことだよ。国が作って毎年発行しているんだ。ホームページでも見ることができるよ。
車のことを知りたい
へえ、国が作っているんですね。どんなことが書いてあるんですか?
車の研究家
車の燃費はもちろん、車の型式や詳しい仕様なんかも書いてあるよ。燃費の良い車は色分けされているから、一目でわかりやすいようになっているんだ。
燃費ガイドブックとは。
自動車の燃料消費率について説明します。「燃費ガイドブック」と呼ばれる冊子には、市販されている車の燃費が掲載されています。この燃費ガイドブックは、車の購入者に燃費への理解を深めてもらうために、国土交通省が1977年から毎年「自動車燃費一覧」として発行しており、国土交通省のホームページでも閲覧可能です。ガイドブックには、型式指定を受けた乗用車と重量2.5トン以下のトラックの10・15モード燃費、そして車の型式や仕様などが記載されています。さらに、1999年発行分からは、新しい燃費基準を満たしている車は色分けして表示されるようになりました。ちなみに、アメリカ、カナダ、ヨーロッパ諸国でも燃費ガイドブックが発行されていて、車の購入者は販売店などでいつでも見ることができます。
燃費ガイドブックとは
くるまを選ぶとき、燃料の消費量はとても気になる点です。燃料をたくさん使うくるまは、維持費がかさんでしまいます。そこで役立つのが『燃費ガイドブック』です。これは国土交通省が毎年発行している『自動車燃費一覧』のことで、市販されている様々なくるまの燃料消費量が一目でわかるようになっています。
このガイドブックに載っている燃料消費量は、『10・15モード燃費』と呼ばれる方法で測られています。カタログに載っている燃費とは違う数値の場合があります。カタログの燃費は、渋滞のない理想的な道路状況を想定した数値です。一方、10・15モード燃費は、街中や郊外など、より実際に近い道路状況を想定して測られています。そのため、実際に運転したときの燃費に近い値を把握できます。
燃費ガイドブックを使うことで、くるまを買った後にかかる燃料代をより正確に予想できます。燃料代をあらかじめ予想できれば、家計の負担を減らすことにも繋がります。例えば、燃料消費量の少ないくるまを選べば、長距離の運転でも燃料代を抑えられますし、給油の回数も減らすことができます。
また、同じ排気量のくるまでも、メーカーや車種によって燃料消費量は異なります。燃費ガイドブックでは、様々なメーカーのくるまの燃費を比較することができます。そのため、自分に合った燃費性能のくるまを選ぶための参考資料として活用できます。
さらに、この燃費ガイドブックは、国土交通省のホームページでも見ることができます。パソコンやスマートフォンがあれば、いつでも簡単に情報を得ることができます。わざわざ冊子を取り寄せる必要がないので、とても便利です。
項目 | 内容 |
---|---|
燃費ガイドブックのメリット | 維持費の把握、家計負担の軽減、車種比較、自分に合った車選び |
燃費ガイドブックの特徴 | 10・15モード燃費(実走行に近い燃費)、国土交通省発行、入手容易(HPで閲覧可能) |
10・15モード燃費 | 街中や郊外など、より実際に近い道路状況を想定して測定 |
カタログ燃費 | 渋滞のない理想的な道路状況を想定した数値 |
燃費ガイドブックの歴史
燃費を知るための大切な手引書、燃費ガイドブック。その歴史は意外と古く、今からおよそ半世紀前の1977年に始まりました。当時はオイルショックと呼ばれる石油の供給不足による影響で、社会全体が省エネルギーに目を向け始めた時代でした。物が不足すると、大切に使おうという気持ちが自然と芽生えるものです。車に関しても例外ではなく、少ない燃料でより遠くまで走れる車、つまり燃費の良い車が求められるようになりました。
このような時代の流れを受けて、消費者が車の燃費情報を簡単に手に入れられるようにと作られたのが燃費ガイドブックです。初めて発行された当時から、この冊子は車選びの心強い味方として多くの人の役に立ってきました。掲載されているのは車の燃費の情報だけではありません。車種ごとの大きさや重さ、エンジンの種類といった基本的な情報も掲載されており、車選びの際に比較検討しやすいようになっています。
時代とともに燃費ガイドブックの内容も進化を続けてきました。当初は限られた車種しか掲載されていませんでしたが、時代が進むにつれて掲載車種はどんどん増え、現在では日本で販売されているほとんど全ての車種が網羅されています。また、燃費の測定方法も時代の変化に合わせて改良され、より実走行に近い燃費がわかるように工夫されています。
近年、地球温暖化などの環境問題への関心が高まる中で、燃費の良い車を選ぶことはますます重要になっています。それに伴い、燃費ガイドブックの役割もより一層大きくなってきていると言えるでしょう。車を購入する人にとって、燃費ガイドブックはなくてはならない存在となっています。これからも燃費ガイドブックは、車社会の発展に貢献していくことでしょう。
項目 | 内容 |
---|---|
歴史 | 1977年オイルショックを契機に発行開始 |
目的 | 消費者が車の燃費情報を簡単に得られるようにする |
内容 | 燃費情報、車種ごとの大きさや重さ、エンジンの種類 |
進化 | 掲載車種増加、燃費測定方法の改良 |
役割 | 地球温暖化などの環境問題への関心高まりの中で重要性が増している |
掲載内容
燃費案内書は、燃費の値だけが載っている単純なものではありません。車種の名前や型式、車体の重さ、エンジンの種類、駆動の仕組みといった、車に関する様々な情報が満載されています。これらの情報は、燃費の良し悪しだけでなく、車の性能や持ち味を知る上でも大変役に立ちます。
例えば、同じ車種でもエンジンの種類や駆動の仕組みによって燃費に違いが出ることがあります。自分の運転の仕方や使う環境に合った車を選ぶとき、これらの情報を比べることは大切です。燃費案内書には、そうした比較検討に必要な情報が、わかりやすくまとめられています。
また、車の重さやエンジンの大きさも燃費に大きく影響します。軽い車は動かすのに必要な力が小さいため、燃費が良くなる傾向があります。エンジンの大きさも同様で、小さいエンジンは大きなエンジンに比べて燃料消費が少ないため、燃費が向上します。燃費案内書にはこれらの情報も掲載されているため、車を選ぶ際に燃費以外の要素も考慮することができます。
さらに、新しい燃費基準を満たした車については、色分け表示で示されています。環境への負担が少ない車を選びたい人にとって、これは大変便利な工夫です。どの車が環境性能に優れているのか、ひと目で見てすぐにわかります。
このように、燃費案内書は燃費の情報だけでなく、車選びに必要な様々な情報を提供することで、利用者の車選びを支えています。単なる燃費の一覧表ではなく、車を知るための総合的な案内書と言えるでしょう。
項目 | 説明 |
---|---|
車種情報 | 車種の名前、型式、車体の重さ、エンジンの種類、駆動の仕組みなど、燃費以外にも様々な情報が記載されている。 |
比較検討 | 同じ車種でも、エンジンの種類や駆動方式によって燃費が異なるため、比較検討が可能。運転の仕方や使用環境に合った車選びに役立つ。 |
燃費への影響 | 車の重さやエンジンの大きさが燃費に影響する。軽い車や小さいエンジンは燃費が良くなる傾向がある。 |
新しい燃費基準 | 新しい燃費基準を満たした車は色分け表示されているため、環境性能に優れた車を選びやすい。 |
総合的な案内書 | 燃費情報だけでなく、車選びに必要な様々な情報を提供する総合的な案内書。 |
活用方法
この燃費の手引き書を役立てるには、まず自分の運転のくせや、車を使う場面をよく知ることが大切です。毎日長い距離を運転する人は、高速道路での燃費の良さを重視する必要があります。反対に、街中を走る機会が多い人は、街中での燃費の良さを考えるべきです。
この手引き書には、カタログ燃費だけでなく、高速道路での燃費や街中での燃費も載っている車があるので、自分の運転のくせに合った燃費の情報を選びましょう。車の重さやエンジンの種類も燃費に響くので、これらの情報も一緒に見ると、より自分にぴったりの車を見つけられます。
たとえば、毎日高速道路を使って通勤する人は、高速道路での燃費性能が高い車を優先的に検討するべきです。具体的には、空気抵抗が少ない車体形状や、高速走行に適したエンジン特性を持つ車を選ぶと良いでしょう。一方、街乗りが中心の人は、発進・停止の繰り返しが多い市街地走行での燃費性能を重視するべきです。
購入後の燃料代を計算してみるのも、この手引き書の有効な使い方です。年間の走行距離を予測し、車の燃費性能から必要な燃料量を計算することで、おおよその年間燃料代を把握できます。さらに、複数の車種の年間燃料代を比較することで、維持費の面からも自分に合った車を選ぶことができます。
燃費性能以外にも、車の大きさや座席数、荷物の積める量など、自分に必要な機能や装備を考えることも大切です。快適な運転姿勢を保てるかどうかも確認しましょう。シートの位置やハンドルの調整範囲など、実際に試乗して確かめることをお勧めします。これらの要素を総合的に判断し、手引き書の情報と合わせて、本当に自分に合った車を選びましょう。
燃費を良くするために | 具体的な方法 | その他 |
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自分の運転のくせや、車を使う場面をよく知ること | 毎日長い距離を運転する人は、高速道路での燃費の良さを重視する。 街中を走る機会が多い人は、街中での燃費の良さを考える。 |
自分の運転のくせに合った燃費の情報を選びましょう。 車の重さやエンジンの種類も燃費に響く。 |
高速道路での燃費 | 空気抵抗が少ない車体形状や、高速走行に適したエンジン特性を持つ車を選ぶ。 | |
街中での燃費 | 発進・停止の繰り返しが多い市街地走行での燃費性能を重視する。 | |
購入後の燃料代を計算する | 年間の走行距離を予測し、車の燃費性能から必要な燃料量を計算することで、おおよその年間燃料代を把握する。 複数の車種の年間燃料代を比較する。 |
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その他の要素 | 車の大きさや座席数、荷物の積める量など、自分に必要な機能や装備を考える。 快適な運転姿勢を保てるかどうかも確認する。 |
シートの位置やハンドルの調整範囲など、実際に試乗して確かめる。 |
世界各国での取り組み
地球温暖化という全世界共通の課題に立ち向かうため、自動車の燃費向上は世界各国で重要な取り組みとなっています。燃費の良さは、単にお財布に優しいだけでなく、二酸化炭素の排出量削減にも直結し、地球環境の保全に大きく貢献します。そのため、各国で燃費に関する情報をまとめた案内書が作られ、車を選ぶ人にとって欠かせない資料となっています。
日本ではもちろんのこと、アメリカ、カナダ、ヨーロッパ諸国などでも、それぞれの国に合わせて作られた燃費案内書が広く利用されています。各国で道路事情や運転の習慣、気候風土などが異なるため、燃費の測り方や基準値もそれぞれの国に適した形で定められています。たとえば、都市部での走行が多い国では、街中での燃費を重視した測定方法が採用されているかもしれませんし、高速道路での長距離移動が多い国では、高速走行時の燃費が重視されているかもしれません。
また、燃費の表示方法も国によって様々です。ある国では、一定の量の燃料でどれだけの距離を走れるかを数値で示す一方、別の国では、走る距離に応じてどれだけの燃料が必要かを数値で示す場合もあります。このように、国によって燃費情報の示し方は異なりますが、消費者が燃費情報を簡単に手に入れられるように工夫されている点は共通しています。
燃費向上への意識の高まりは、もはや世界的な流れと言えるでしょう。各国政府は、燃費の良い車を普及させるための様々な政策を打ち出しており、自動車メーカーも燃費向上技術の開発にしのぎを削っています。私たち消費者も、燃費情報を賢く活用し、環境に優しい車を選ぶことで、地球環境の保全に貢献していくことが大切です。
観点 | 内容 |
---|---|
燃費向上の重要性 | 地球温暖化対策の重要な取り組み。CO2排出量削減、環境保全に貢献。 |
燃費情報の提供 | 各国で燃費に関する案内書を作成し、消費者に提供。 |
燃費測定基準 | 道路事情、運転習慣、気候風土に合わせ、各国で異なる測定方法と基準値を採用。 |
燃費表示方法 | 国によって表示方法が異なる(一定量の燃料での走行距離、一定距離での燃料消費量など)。 |
燃費情報の利用 | 消費者は燃費情報を簡単に取得可能。環境に優しい車選びに役立つ。 |
政府とメーカーの取り組み | 各国政府は燃費向上政策を推進、自動車メーカーは燃費向上技術を開発。 |
入手方法
車を選ぶ際、燃費性能は大切な要素です。燃料費の節約だけでなく、環境への配慮という観点からも、燃費の良い車を選ぶ人が増えています。では、燃費に関する情報はどのように入手すれば良いのでしょうか。その有力な手段の一つが「燃費ガイドブック」です。
燃費ガイドブックは、国土交通省が発行する公式資料で、様々な車の燃費性能に関する詳細な情報が掲載されています。このガイドブックは、大きく分けて二つの方法で入手できます。一つは、国土交通省の公式ホームページからの入手です。ホームページ上では、燃費ガイドブックの電子版(PDF形式)が公開されており、誰でも自由にダウンロードできます。パソコンやスマートフォン、タブレット端末など、インターネットに接続できる機器があれば、いつでもどこでも手軽に閲覧できます。ホームページ版の大きな利点は、常に最新の情報が反映されている点です。車の燃費性能は技術革新などにより変化するため、常に最新のデータを確認できることは大きなメリットです。また、ホームページ上では、車種名や製造会社名、車の大きさ(排気量)など、様々な条件で検索できる機能も備わっています。膨大な情報の中から、自分の知りたい情報に素早くアクセスできるため、とても便利です。
もう一つの入手方法は、自動車販売店などです。販売店によっては、冊子版の燃費ガイドブックを用意している場合があります。冊子版は、持ち運びに便利で、電波の届かない場所でも気軽に閲覧できるという利点があります。販売店を訪れた際に、入手できるか尋ねてみるのも良いでしょう。
燃費ガイドブックには、各車種の燃費性能だけでなく、燃費を向上させるための運転方法やエコカー減税などの関連情報も掲載されています。車選びだけでなく、日々の運転にも役立つ情報が満載です。自分に合った入手方法で燃費ガイドブックを活用し、環境にも家計にも優しい車選びを心掛けましょう。
入手方法 | 種類 | メリット | その他 |
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