エコノミーモニターで燃費向上
車のことを知りたい
エコノミーモニターって、最近見かけないですよね?どんなものだったんですか?
車の研究家
そうですね、最近はあまり見かけなくなりましたね。エコノミーモニターは、エンジンの空気の吸い込み量を測って、エンジンの負担を運転手に知らせる計器です。負担が少ない時は燃費が良い状態なので、それを目安に運転すると燃費が良くなる、というものです。
車のことを知りたい
なるほど。今の車についているエコランプと同じようなものですか?
車の研究家
目的は同じですが、表示方法が違います。エコノミーモニターはメーターで数値や針の動きで燃費の良い状態を示すのに対し、エコランプは燃費が良い時にランプが点灯するだけです。エコランプの方がよりシンプルですね。
エコノミーモニターとは。
燃費を良くするための装置『エコノミーモニター』について説明します。この装置は、エンジンに吸い込まれる空気の量を測ることで、エンジンの負担具合を示してくれます。エンジンへの負担が少ない時は、燃費が良い状態です。この装置を参考に運転することで、燃費を向上させることができます。以前、石油が急に値上がりした時代には、この装置がよく使われていました。しかし、最近では燃費が良い運転をしている時に点灯する『エコノミーインジケーター』や『エコランプ』といったものが主流になっています。
燃費計器の変遷
かつて、燃費を良くするための道具として、広く使われていたのが「省燃費計」です。この計器は、エンジンの吸い込む空気の量を測り、運転中のエンジンの負担を目に見える形で運転手に伝えていました。吸い込む空気の量が少なければ少ないほど、エンジンの負担は軽く、燃費も良い状態を示します。運転手はこの表示を見ながら、アクセルの踏み込み具合を調節することで、燃費の良い運転を心がけていました。
近頃の自動車には、この省燃費計に代わって、「省燃費指示計」や「省燃費灯」が付けられるようになっています。これらの指示計は、自動車が燃費の良い運転状態にある時に点灯したり、表示を変えたりすることで、運転手に燃費の良い運転を促します。省燃費計のように具体的な数字で燃費の状態を示すわけではありませんが、見て分かりやすい表示で、より直感的に燃費の良い運転を助けます。たとえば、青色のランプが点灯しているときは燃費の良い運転状態を示し、緑色に変わると燃費が悪くなっていることを示すといった具合です。
また、最近の自動車では、瞬間燃費や平均燃費を数字で表示する機能も一般的になっています。瞬間燃費は、その瞬間の燃費を表示し、アクセル操作に対する燃費の変化をリアルタイムで確認できます。平均燃費は、一定期間の走行における平均的な燃費を表示し、日々の運転や長距離ドライブでの燃費管理に役立ちます。これらの機能は、運転手が自分の運転の燃費への影響を理解し、より燃費を意識した運転をすることを促します。
このように、燃費を良くするための技術は時代とともに進歩してきました。自動車の進化とともに、運転手への情報提供の方法も、より分かりやすく、より効果的なものへと変化しています。省燃費計から省燃費指示計、そして具体的な燃費数値の表示へと、時代に合わせて様々な工夫が凝らされています。
時代 | 燃費向上のための道具/機能 | 仕組み | 運転手への情報提供 |
---|---|---|---|
過去 | 省燃費計 | エンジンの吸入空気量を測定し、エンジンの負担を可視化 | 空気量が少ないほど燃費が良いことを示し、アクセル操作を促す |
現在 | 省燃費指示計/省燃費灯 | 燃費の良い運転状態をランプの点灯や表示の変化で知らせる | 具体的な数値ではなく、視覚的に燃費の良い運転を促す |
現在 | 瞬間燃費/平均燃費表示 | リアルタイムの燃費や一定期間の平均燃費を数値で表示 | 燃費への影響を数値で理解させ、燃費意識を高める |
エコノミーモニターの仕組み
エコノミーモニターは、燃料消費の効率を視覚的に表示する装置で、運転中にどの程度燃費が良いか、あるいは悪いのかを把握するのに役立ちます。その仕組みは、エンジンの吸気側に設けられた「吸気多岐管」と呼ばれる部品内の空気の圧力、すなわち「負圧」を測ることに基づいています。
エンジンが軽く回っている、つまり少ない力で動いている時は、空気を取り込むための弁である「絞り弁」が閉じ気味になります。すると、吸気多岐管内の空気は薄くなり、外気圧との差によって負圧が大きくなります。この負圧が大きい状態は、エンジン内部に吸い込まれる空気の量が少なく、少ない燃料で動いている状態、つまり燃費が良い状態を示します。エコノミーモニターの針は、この時、低燃費領域を示す方向へ振れます。
逆に、アクセルペダルを深く踏み込み、エンジンに大きな力を求める時には、絞り弁は大きく開きます。すると、吸気多岐管内の空気は濃くなり、外気圧との差が縮まるため負圧は小さくなります。この負圧が小さい状態は、エンジン内部に吸い込まれる空気の量が多く、多くの燃料を消費している状態、つまり燃費が悪い状態を示します。エコノミーモニターの針は、この時、高燃費領域を示す方向に振れます。
このように、エコノミーモニターは、吸気多岐管内の負圧の変化を捉え、それを針の動きに変換することで、リアルタイムで燃費の状態を運転手に伝えています。これにより、運転者は自身の運転方法が燃費にどう影響するかをすぐに認識し、より経済的な運転を心がけることができます。
アクセルペダル | 絞り弁 | 吸気多岐管内空気量 | 負圧 | 燃料消費 | エコノミーモニターの針 |
---|---|---|---|---|---|
軽く踏む | 閉じ気味 | 少ない | 大きい | 少ない(低燃費) | 低燃費領域 |
深く踏む | 大きく開く | 多い | 小さい | 多い(高燃費) | 高燃費領域 |
エコノミーモニターの使い方
燃費計の使い方について説明します。燃費計は、車の燃費状態をリアルタイムで表示する便利な道具です。燃費を良くする運転を学ぶために活用できます。
燃費計の針が示す低燃費領域を保つように運転すると、燃料消費を抑えることができます。具体的には、穏やかな発進を心がけましょう。急なアクセルの踏み込みは避け、ゆっくりと速度を上げていくことが大切です。また、一定の速度で走ることも効果的です。速度の上がり下がりが激しい運転は燃費を悪化させるため、一定速度を維持するように心がけましょう。
急な加速や急な減速は、燃料を多く消費します。そのため、これらの操作はできるだけ避けるようにしましょう。滑らかな運転を心がけることで、燃費計の針は低燃費領域にとどまり、燃費向上に繋がります。
信号待ちなどで停車する際は、アイドリングストップ機能を活用しましょう。アイドリングストップ機能とは、停車中に自動的にエンジンを停止させる機能です。長時間の停車中にエンジンを停止させることで、無駄な燃料消費を抑えることができます。
最近の車は、この機能が標準装備されていることが多いです。もし搭載されていれば、積極的に活用しましょう。
燃費計は、現在の燃費状態を表示するだけでなく、運転の仕方を改善するための指針を示してくれます。燃費計を参考に、低燃費領域を保つ運転を心がけることで、燃料消費を抑え、環境にも優しくなります。
日頃から燃費計に注意を払い、自分の運転を見直すことで、燃費の良い運転技術を身につけることができます。上手な燃費計の使い方を学び、経済的な運転を心がけましょう。
項目 | 説明 |
---|---|
燃費計の活用 | 燃費を良くする運転を学ぶために活用できます。燃費計の針が示す低燃費領域を保つように運転すると、燃料消費を抑えることができます。 |
穏やかな発進 | 急なアクセルの踏み込みは避け、ゆっくりと速度を上げていくことが大切です。 |
一定速度の維持 | 速度の上がり下がりが激しい運転は燃費を悪化させるため、一定速度を維持するように心がけましょう。 |
急な加減速の回避 | 急な加速や急な減速は、燃料を多く消費します。そのため、これらの操作はできるだけ避けるようにしましょう。 |
アイドリングストップ機能の活用 | 信号待ちなどで停車する際は、アイドリングストップ機能を活用しましょう。長時間の停車中にエンジンを停止させることで、無駄な燃料消費を抑えることができます。 |
運転改善の指針 | 燃費計は、現在の燃費状態を表示するだけでなく、運転の仕方を改善するための指針を示してくれます。 |
運転の見直し | 日頃から燃費計に注意を払い、自分の運転を見直すことで、燃費の良い運転技術を身につけることができます。 |
最近の燃費向上技術
近ごろの車は、燃費を良くするための工夫がたくさん詰まっています。一昔前は、メーターの針を見て燃費を意識した運転をすることが推奨されていましたが、今では車自体が様々な技術を用いて燃費を向上させています。代表的な技術の一つに、電気で動くモーターと従来のエンジンを組み合わせた、混成動力方式があります。エンジンとモーターを状況に応じて使い分けることで、燃料消費を大幅に減らすことが可能になります。例えば、発進時や低速走行時はモーターのみで走行し、高速走行時はエンジンを使うといった具合です。
信号待ちなどで車が止まっている時は、エンジンを自動で止める装置も普及しています。これにより、止まっている間の無駄な燃料消費を抑えることができます。信号が青に変わると、自動的にエンジンが再始動するので、運転に手間がかかることもありません。
エンジンの改良も、燃費向上に大きく貢献しています。燃料をより効率的に燃焼させる技術が開発され、少ない燃料で大きな力を生み出すことが可能になりました。燃料を霧状に噴射する装置の改良や、エンジンの内部の部品の摩擦を減らす工夫など、様々な技術が用いられています。
これらの技術は、運転手の癖に左右されることなく、車自身が燃費を良くしてくれる点が大きな特徴です。以前のように、メーターを気にしながら運転する必要性は薄れてきています。とはいえ、急発進や急ブレーキを控えるなど、落ち着いた運転を心がけることは、燃費向上に繋がるだけでなく、安全運転にも繋がります。車の技術革新は目覚ましく、これからも更なる燃費向上が期待されます。
燃費向上技術 | 説明 |
---|---|
混成動力方式 | 電気モーターとエンジンを状況に応じて使い分け、燃料消費を削減。発進時や低速走行時はモーター、高速走行時はエンジンを使用。 |
アイドリングストップ | 信号待ちなどで停車中にエンジンを自動停止し、無駄な燃料消費を抑制。信号が青になると自動で再始動。 |
エンジン改良 | 燃料の効率的な燃焼技術により、少ない燃料で大きな力を生成。燃料噴射装置の改良や、エンジン内部の摩擦軽減など。 |
より良い燃費のために
車の燃費を良くする方法は、家計の出費を抑えるだけでなく、地球環境にも優しい行動です。エコノミーモニターなどの機器の有無にかかわらず、燃料を効率的に使う運転を心がけることが大切です。
急なアクセル操作や急ブレーキは避け、なめらかな運転を心がけましょう。急発進や急ブレーキは、燃料の無駄遣いに繋がります。一定の速度を保つように心がけ、前方の信号や交通状況を予測して、早めのアクセルオフやブレーキ操作をしましょう。
タイヤの空気圧も燃費に大きく影響します。空気圧が低いと、路面との摩擦抵抗が増し、エンジンがより多くの力を必要とします。これは燃費の悪化に直結します。こまめに空気圧をチェックし、指定された空気圧を維持することで、燃費を向上させるだけでなく、タイヤの寿命も延ばし、安全な運転にも繋がります。ガソリンスタンドなどで手軽に空気圧を調整できるので、定期的に点検するようにしましょう。
車に積む荷物は必要最小限にしましょう。荷物が重いと、車はより多くの力を使って走らなければならず、燃料消費量が増えます。旅行などで多くの荷物を運ぶ必要がある場合は、荷物の量を減らすか、複数回に分けて運ぶことを検討しましょう。普段から不要な荷物を車に積んでいないか確認し、取り除く習慣をつけましょう。
これらの工夫は、エコノミーモニターが広く使われていた時代から変わらない、燃費向上のための基本と言えるでしょう。少しの心がけで、燃費は大きく変わります。無駄な燃料消費を抑え、環境に優しく、経済的な運転を心がけましょう。
燃費向上のための運転方法 | 具体的な行動 |
---|---|
燃料を効率的に使う | 急なアクセル操作や急ブレーキを避け、なめらかな運転を心がける。一定の速度を保つように心がけ、前方の信号や交通状況を予測して、早めのアクセルオフやブレーキ操作をする。 |
タイヤの空気圧を適切に保つ | こまめに空気圧をチェックし、指定された空気圧を維持する。ガソリンスタンドなどで手軽に空気圧を調整する。 |
荷物の量を減らす | 車に積む荷物は必要最小限にする。旅行などで多くの荷物を運ぶ必要がある場合は、荷物の量を減らすか、複数回に分けて運ぶことを検討する。普段から不要な荷物を車に積んでいないか確認し、取り除く。 |