車の燃料吹き返し問題
車のことを知りたい
『吹き返し』って、ガソリンを入れる時にガソリンが吹き出すことですよね?
車の研究家
そうだね。ガソリンを入れる時に吹き出す場合と、車の中にガソリンがいっぱいになった状態で、暑い日に車を置いておくと、タンクの中の空気の体積が大きくなってガソリンが吹き出す場合の二種類があるんだ。
車のことを知りたい
どうして吹き出すんですか?
車の研究家
ガソリンを入れる時に吹き出すのは、タンクの中の空気がうまく外に出られないからなんだ。暑い日に吹き出すのは、タンクの中の空気が熱で膨らんで、ガソリンを外に押し出すからだよ。他にも、タンクの中の空気の圧力を調節する部品の不具合が原因の場合もあるよ。
吹き返しとは。
自動車の燃料タンクにガソリンを入れる口から、燃料が吹き出す現象について説明します。この現象は大きく分けて二つの場合が考えられます。一つ目は、ガソリンを入れている最中にガソリンのしぶきが飛び散る場合です。これは、タンク内の空気がうまく外に出られないことが原因です。空気の通り管が曲がっていたり詰まっていたり、給油ノズルと空気の通り管の位置関係が悪かったりすると、空気がスムーズに排出されず、ガソリンが吹き出すことがあります。二つ目は、ガソリンを満タン近くまで入れた車を、炎天下など暑い場所に放置した後に、燃料タンクの蓋を開けた際にガソリンが吹き出す場合です。これは、タンク内の温度が上がってガソリンが膨張し、タンク内の圧力が高くなることが原因です。ガソリンの蒸発を防ぐ仕組みがある車によく見られます。空気の通り管の不具合に加えて、タンクの圧力を調整する部品の不具合も原因となります。
燃料吹き返しとは
燃料吹き返しとは、自動車に燃料を入れる際に、注入口から燃料が逆流して出てくる現象です。まるで口いっぱいに食べ物を入れた時に咳き込むように、燃料タンクも満杯になると、余分な燃料を押し戻してしまうのです。これは、ドライバーにとって単に不快な出来事にとどまらず、様々な問題を引き起こす可能性があります。
まず、燃料の無駄遣いです。せっかく入れた燃料が吹き返してしまうと、財布にも環境にも優しくありません。加えて、吹き出した燃料は引火点が低いため、ちょっとした火花で燃え上がってしまう危険性があります。ライターの火はもちろん、静電気でも発火する可能性があるため、大変危険です。また、吹き返した燃料が衣服や車体につくと、強い臭いが残ってしまうだけでなく、塗装を傷める原因にもなります。地面にこぼれた燃料は土壌を汚染し、環境問題にも繋がります。
では、なぜ燃料吹き返しは起こるのでしょうか?主な原因は、給油ノズルを燃料タンクの奥まで差し込みすぎていたり、給油速度が速すぎることです。燃料タンク内には、空気の通り道が確保されています。しかし、給油ノズルを深く差し込みすぎると、この空気の通り道を塞いでしまい、タンク内の圧力が上昇し、燃料が吹き返す原因となります。また、勢いよく給油すると、燃料がタンク内で跳ね返り、同じく吹き返しに繋がります。
セルフ式のガソリンスタンドでは、自分で給油を行うため、吹き返しへの注意は特に重要です。給油ノズルは奥まで差し込みすぎず、適度な速度で給油することが大切です。また、給油中にノズルを傾けたり、急に引き抜いたりするのも吹き返しの原因となりますので、注意が必要です。燃料を満タンにする場合は、自動停止機能が作動する少し前で給油を止めるように心がけましょう。少しの注意と工夫で、燃料吹き返しを防ぎ、安全で快適なドライブを楽しむことができます。
現象 | 原因 | 問題点 | 対策 |
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燃料吹き返し |
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吹き返しの種類
車の燃料タンクから燃料が吹き出す現象、いわゆる吹き返しには、大きく分けて二つの種類があります。一つ目は、燃料を入れる際に起こる吹き返しです。これは、給油時に燃料を入れる管をタンクに差し込むと、タンクの中の空気が外に出にくくなってタンク内の圧力が高まり、燃料を押し戻してしまうことで起こります。燃料の注ぎ口がタンクの奥まで入っていたり、給油口が詰まっていると、空気が逃げにくくなり、吹き返しが起こりやすくなります。
二つ目は、炎天下など、気温の高い場所に車を停めた後に起こる吹き返しです。気温が上がると、タンクの中の燃料が気体になり、タンク内の圧力が高まります。この状態で燃料タンクのふたを開けると、急に圧力が下がるため、燃料が勢いよく吹き出すことがあります。特に、近年の車は環境への配慮から、燃料の蒸気を外に逃がさない仕組みが備わっています。この仕組みはタンクの中を密閉状態に近づけるため、タンク内の圧力が高まりやすく、吹き返しを起こしやすくなっています。
吹き返しを防ぐためには、いくつかの対策があります。給油する際は、燃料を入れる管を奥まで差し込みすぎないように注意し、ゆっくりと給油することが大切です。また、炎天下に車を停めた後は、すぐに燃料タンクのふたを開けずに、少し時間をおいてタンク内の温度が下がるのを待つと良いでしょう。燃料タンクのふたを開ける際は、タオルなどで覆うようにして開けると、万が一吹き返しが起こった場合でも、燃料が直接体に触れるのを防ぐことができます。また、定期的に車の点検を行い、燃料タンクや給油口に異常がないか確認することも重要です。
種類 | 原因 | 発生状況 | 対策 |
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給油時吹き返し | 給油時にタンク内の空気が逃げにくくなることで、タンク内圧力が高まり、燃料を押し戻す。 | 燃料の注ぎ口がタンクの奥まで入っていたり、給油口が詰まっている。 | 燃料を入れる管を奥まで差し込みすぎない。ゆっくり給油する。 |
気温上昇時吹き返し | 気温上昇により燃料が気化し、タンク内圧力が高まる。タンクのふたを開けると急激な圧力低下により燃料が吹き出す。 | 炎天下など気温の高い場所に車を停めた後。近年の車は燃料蒸気を逃がさないため、圧力が高まりやすい。 | すぐにふたを開けずに、タンク内の温度が下がるのを待つ。ふたを開ける際はタオルなどで覆う。 |
定期的に車の点検を行い、燃料タンクや給油口に異常がないか確認することも重要。 |
給油中の吹き返しの原因
自動車に燃料を補給する際、時折、注入している燃料が逆流してくる現象、いわゆる「吹き返し」を経験する方がいるかもしれません。この厄介な現象は、いくつかの要因が考えられます。最も大きな原因は、燃料タンク内部の空気の通り道である通気管の不調です。この通気管は、燃料が入ってくるのと同時に、タンク内の空気を外に出す役割を担っています。
もし、この通気管が曲がっていたり、ゴミなどで詰まっていたりすると、タンク内の空気がスムーズに排出されなくなります。すると、燃料が入ってくるにつれてタンク内の圧力が高まり、ついには燃料を押し戻す力となって吹き返しを引き起こしてしまうのです。ちょうど、満杯の水風船にさらに水を入れようとすると、水が跳ね返ってくるようなイメージです。
また、燃料を入れる注入口の形状や、給油ノズルと通気管の位置関係も吹き返しに影響します。給油ノズルを深く差し込みすぎると、通気管の入り口を塞いでしまい、空気が逃げ場を失って吹き返しにつながるケースがあります。これは、ストローをジュースに深く差し込みすぎると、空気が吸えなくなるのと似ています。
さらに、燃料を注入する速度も重要な要素です。あまりにも速く燃料を入れると、タンク内の空気が排出される前に燃料で満たされてしまい、吹き返しやすくなります。焦らず、ゆっくりと燃料を注入することで、タンク内の空気はスムーズに排出され、吹き返しを防ぐことができます。
吹き返しは、燃料の無駄遣いだけでなく、衣服を汚したり、引火の危険性もあるため、注意が必要です。給油時には、落ち着いて、適切な速度で燃料を入れることが大切です。もし頻繁に吹き返しが起こる場合は、自動車整備工場で点検してもらうことをお勧めします。
放置後の吹き返しの原因
車をしばらく停めた後に燃料注入口のふたを開けると、プシューという音とともに燃料が吹き出すことがあります。これは「吹き返し」と呼ばれる現象で、いくつかの原因が考えられます。
まず、燃料蒸発ガス排出管の不具合が挙げられます。燃料タンク内のガソリンは温度変化によって気化し、タンク内圧が上昇します。この圧力を調整するのが燃料蒸発ガス排出管の役割です。この管が詰まったり、破損していると、タンク内の圧力が過剰に高まり、ふたを開けた瞬間に燃料が押し出されてしまうのです。これは、ガソリンを入れる時と同じように危険なため注意が必要です。
次に、燃料タンク内圧調整弁の不具合も原因の一つです。この弁は、タンク内の圧力を適切な範囲に保つための重要な部品です。弁の動きが悪くなったり、完全に機能しなくなると、タンク内圧が上昇しすぎて吹き返しにつながります。
さらに、燃料吹き返し防止弁の不具合も考えられます。この弁は、その名の通り燃料の吹き返しを直接防ぐためのものです。もしこの弁が正常に作動しないと、他の部品が正常でも吹き返しが発生する可能性があります。
特に、夏の暑い時期はガソリンが気化しやすく、タンク内圧が上がりやすいので吹き返しが起きやすくなります。このような時期は特に注意が必要です。
これらの部品は、定期的な点検と整備を行うことで、不具合を早期に発見し、吹き返しを未然に防ぐことができます。安全のためにも、燃料系統の点検は怠らないようにしましょう。
原因 | 詳細 | 対策 |
---|---|---|
燃料蒸発ガス排出管の不具合 | 燃料タンク内のガソリンの気化による圧力上昇を調整する管が詰まったり破損すると、タンク内圧が過剰に高まり、燃料が吹き出す。 | 定期的な点検と整備 |
燃料タンク内圧調整弁の不具合 | タンク内圧を適切な範囲に保つ弁の不具合により、タンク内圧が上昇しすぎる。 | |
燃料吹き返し防止弁の不具合 | 燃料の吹き返しを直接防ぐ弁が正常に作動しないと吹き返しが発生する。 | |
夏の暑い時期 | ガソリンが気化しやすく、タンク内圧が上がりやすい。 |
吹き返し対策
車を走らせる燃料であるガソリンや軽油は、温度が上がると体積が増える性質があります。暑い日に燃料を満タンまで入れると、タンク内の燃料が膨張し、吹き出すことがあります。これを燃料の吹き返しと言います。吹き返しは、衣服を汚すだけでなく、引火の危険性もあるため、しっかりと対策を行いましょう。
まず、給油時に気を付けることがあります。給油口にノズルを奥まで差し込み過ぎると、空気が入り込みにくくなり、吹き返しの原因になります。ノズルを奥まで差し込み過ぎないように、軽く挿入するようにしましょう。また、慌てて一気に給油するのではなく、ゆっくりと時間をかけて給油することも大切です。セルフ式のガソリンスタンドでは、自動停止機能が働くと満タンの合図です。しかし、この直後でも吹き返すことがあるため、自動停止が作動する少し手前で給油を止めるのが良いでしょう。
駐車する場所にも注意が必要です。夏の炎天下など、気温が高い場所に駐車すると、燃料タンク内の温度が上昇し、燃料が膨張しやすくなります。直射日光を避け、屋根のある場所に駐車するようにしましょう。もし屋根のある場所に駐車できない場合は、日よけを使って車体全体を覆うのも有効です。
車の部品の不具合も吹き返しの原因となります。燃料タンク内の圧力を調整する部品である「タンク圧力弁」や「吹出し防止弁」、そして燃料蒸気を回収する「ブリーザーパイプ」などに不具合があると、吹き返しが起こりやすくなります。定期的にこれらの部品の状態をチェックし、不具合があれば交換や修理を行いましょう。日頃から適切な点検と整備を行うことで、吹き返しを防ぎ、安全で快適な運転を楽しむことができます。
原因 | 対策 |
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燃料の膨張 |
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部品の不具合 |
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