進化する車内エンタメ:エレクトロマルチビジョン
車のことを知りたい
先生、「エレクトロマルチビジョン」って、なんだか難しそうだけど、一体どんなものなんですか?
車の研究家
簡単に言うと、カーナビやテレビ、エアコン操作などを一つの画面でまとめて管理できるシステムだよ。トヨタの高級車によく搭載されているんだ。
車のことを知りたい
へえ、便利そうですね! 一つにまとまっていると、運転中に操作しやすそうです。他に何かできることはありますか?
車の研究家
そうだね。例えば、事故にあった時に自動で緊急機関に通報してくれる機能もあるんだよ。 それに、道案内の情報を受け取ったり、色々な情報を画面で見れたりするんだ。
エレクトロマルチビジョンとは。
トヨタの高級車に使われている、色々な機能をまとめて使えるシステム「エレクトロマルチビジョン」(略してEMV)について説明します。このシステムは、ナビやテレビ、ラジオの文字放送、音楽、エアコン、車の状態など、色々な情報を一つの画面で見たり、操作したりできます。最新の機種では、大きな液晶画面とDVDナビが付いていて、追加機器を取り付けることで、渋滞情報やトヨタ独自の通信サービス、高速料金支払いシステムにも対応できます。さらに、事故や急病の時は、車の位置情報などを自動で緊急機関に送って、救助を呼ぶ機能もあります。
多機能を集約したシステム
運転席周りの様々な機器をまとめて操作できる、まるで何でも屋さんみたいな装置、それが統合制御装置です。トヨタの高級車種に搭載されているこの装置は、通称「統合制御装置」と呼ばれ、これまで別々に操作していたカーナビやテレビ、ラジオ、音楽再生装置、冷暖房装置などを一つの画面でまとめて操作できる画期的な仕組みです。
従来は、それぞれの機器ごとに操作ボタンや表示画面がバラバラに配置されており、運転中に複数の機器を操作するのは大変面倒でした。例えば、カーナビを見ながら音楽を変えたり、冷暖房の温度を調整したりする度に、視線をあちこちに動かす必要があり、運転への集中を妨げる原因にもなりかねませんでした。しかし、この統合制御装置のおかげで、全ての操作が一つの画面に集約され、視線の移動や操作の手間が大幅に軽減されました。
この統合制御装置の凄いところは、単に複数の機器をまとめて操作できるだけでなく、それぞれの機器を連携させて、より快適な環境を作り出せる点です。例えば、カーナビの情報と連動して、トンネルに入った時に自動的に冷暖房装置を内気循環に切り替える、といったことも可能です。外の空気を取り込む外気導入にしていると、トンネル内の排気ガスが車内に入ってきてしまう可能性がありますが、内気循環に切り替えることで、それを防ぐことができます。また、渋滞情報を取得して、それに応じて冷暖房の温度や風量を自動調整する、といったことも考えられます。
このように、統合制御装置は、単に機器をまとめるだけでなく、複数の機器を連携させることで、ドライバーにとってより安全で快適な運転環境を提供してくれる、まさに「縁の下の力持ち」と言えるでしょう。今後も技術の進歩とともに、更なる進化が期待されます。
項目 | 説明 |
---|---|
名称 | 統合制御装置 |
搭載車種 | トヨタの高級車種 |
機能 | カーナビ、テレビ、ラジオ、音楽再生装置、冷暖房装置などを一つの画面で操作 |
メリット1 | 全ての操作が一つの画面に集約され、視線の移動や操作の手間が軽減 |
メリット2 | 機器連携による快適な環境提供(例:トンネル内での内気循環自動切り替え、渋滞情報に応じた冷暖房調整) |
進化し続ける表示装置
自動車の表示装置は、目覚ましい発展を遂げてきました。初期の電子多機能表示装置では、小さな画面に情報を次々と切り替えて表示する方式が主流でした。表示できる情報量に限りがあり、必要な情報を探すために画面を切り替える操作が必要で、運転への集中を妨げる可能性もありました。
しかし、技術の進歩とともに表示装置は大きく様変わりしました。現在では大型の液晶画面が広く採用され、多くの情報を一度に、鮮明に表示することが可能となりました。例えば、最新の機種では7型ワイド液晶画面を搭載した車種も登場しており、地図や映像を大きく美しく表示できます。高精細な画面は、運転に必要な情報を瞬時に把握するのに役立ちます。
大型化、高精細化によるメリットは、安全性向上だけにとどまりません。同乗者にとっても快適な移動空間を提供する重要な要素となっています。長時間の運転でも、後部座席に座る人は高画質な映像を楽しむことができ、ドライブの楽しさが倍増します。
さらに、画面の大型化は、高齢の運転者にも大きな恩恵をもたらします。文字や絵記号が大きく表示されるため、視認性が向上し、操作の誤りを減らすことにも繋がります。高齢化社会が進む中で、この視認性の向上は、安全運転を支援する上で非常に重要な役割を果たすと考えられます。このように、進化し続ける表示装置は、安全で快適な運転環境の実現に大きく貢献しています。
時代の変化 | 画面サイズ | 表示情報量 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|
初期の電子多機能表示装置 | 小型 | 少ない | – | 情報を探すための操作が必要で、運転への集中を妨げる可能性もあった。 |
現代の表示装置 | 大型液晶画面 (例: 7型ワイド液晶) | 多い | 多くの情報を一度に鮮明に表示可能。安全性向上、同乗者の快適性向上、高齢者の視認性向上。 | – |
様々なサービスとの連携
近年の車は、ただ走るだけの機械から、様々な情報サービスと繋がることでより便利で快適な移動手段へと進化しています。 EMVも、その流れを汲み、外部サービスとの連携を強化しています。
まず、渋滞や交通規制といった道路状況をリアルタイムで入手できるVICS情報サービスとの連携があります。VICSは道路上に設置されたセンサーや、実際に走行している車からの情報などを集約し、渋滞の長さや発生原因、迂回路の案内などを提供するシステムです。EMVでは、専用の機器を追加することでこの情報を受け取ることができ、よりスムーズな運転を実現できます。例えば、渋滞が発生している道路を避けて、より空いているルートを案内してくれたり、事故による通行止めを事前に知らせてくれるので、無駄な時間や燃料の消費を抑えることができます。
さらに、トヨタ独自の通信システムであるトヨタ情報通信システムとの連携も可能です。このシステムでは、オペレーターによるサポートや、緊急時の連絡、車両の状態確認など、様々なサービスを提供しています。例えば、事故や故障が発生した場合には、オペレーターに連絡することで迅速な対応を受けることができます。また、車の盗難が発生した場合には、車両の位置情報を追跡することで、早期発見に繋げることも可能です。
そして、高速道路の料金収受システムであるモネへの接続も実現しています。モネとは、ノンストップで料金支払いができる自動料金収受システムです。これにより、料金所での停車や小銭の受け渡しといった手間が省け、高速道路の入り口や出口での渋滞緩和にも貢献します。料金は後日まとめて支払うことができ、利用履歴も確認できるので、家計管理にも役立ちます。
このように、EMVは様々な外部サービスと連携することで、ドライバーの安全・安心を確保し、快適で効率的な運転を支援しています。単なる移動手段から、より高度な情報通信機器へと進化を遂げているのです。
連携サービス | 説明 | メリット |
---|---|---|
VICS情報サービス | リアルタイムの道路状況(渋滞、交通規制など)を入手 | スムーズな運転、無駄な時間・燃料消費の削減 |
トヨタ情報通信システム | オペレーターサポート、緊急時連絡、車両状態確認 | 迅速な事故・故障対応、盗難車両の追跡 |
モネ | 高速道路のノンストップ自動料金収受システム | 料金所での手間削減、渋滞緩和、家計管理 |
安全を守るための機能
自動車を運転する上で、安全は何よりも大切です。近年、車は移動手段としての役割に加え、安全を守るための様々な機能が搭載されるようになりました。その一つが事故や急病時に役立つ緊急通報システムです。
このシステムは、例えば、事故で意識を失ったり、急病で助けを求めるのが難しい状況になった際に、自動的に緊急機関に通報を行います。システムが作動すると、車の位置情報や車両を識別する固有の情報が送信され、迅速な救助活動につながります。救急隊員や警察官は、正確な位置を把握できるため、一刻も早く現場に到着し、必要な処置を行うことができます。
また、この緊急通報システムは、ドライバー自らがボタンを押して通報することも可能です。例えば、事故を目撃したり、道路上で具合が悪そうな人を見つけた場合など、緊急事態に遭遇した際にドライバーが自ら助けを求めることができます。
さらに、駐車時の安全確認を支援する機能も安全運転に大きく貢献します。車体に取り付けられたセンサーが周囲の障害物を検知し、音や画面表示でドライバーに知らせます。これにより、死角になりやすい場所にある障害物や、小さなお子さんなど、ドライバーが気づきにくい危険を察知し、事故を未然に防ぐことができます。特に、狭い場所での駐車や、後退時に効果を発揮します。
これらの安全機能は、すべてのドライバーにとって心強い味方となります。特に、運転に不安を感じる高齢者や、一人で運転する機会が多い人にとっては、大きな安心感につながるでしょう。安全機能を活用することで、より安全で快適な運転環境を築き、交通事故の減少に貢献することが期待されます。
安全機能 | 概要 | メリット |
---|---|---|
緊急通報システム(自動) | 事故や急病時、自動的に緊急機関に通報。車の位置情報や車両情報を送信。 | 迅速な救助活動、正確な位置把握による早期対応 |
緊急通報システム(手動) | ドライバーがボタンを押して緊急機関に通報。 | 事故目撃時や緊急事態に遭遇した際の迅速な対応 |
駐車時安全確認支援機能 | センサーが周囲の障害物を検知し、ドライバーに警告。 | 死角の障害物や小さな子供の検知、駐車時や後退時の事故防止 |
快適な運転環境を作る
運転の快適さを大きく左右する車内環境。それを整えるために様々な工夫が凝らされています。今回ご紹介するのは、より快適な運転環境を実現するための統合制御システムです。このシステムは、エアコンや音楽、車両情報などを一括管理し、運転中の操作を簡単にすることで、運転への集中を促します。
まず、エアコンの操作は、直感的に温度や風量を調節できるよう設計されています。これまでのように、複数のボタンやダイヤルを操作する必要はなく、画面に表示された分かりやすい絵柄を触れるだけで、好みの設定に変更できます。急な温度変化にもすぐに対応できるので、同乗者全員が快適に過ごせる空間を作ることができます。
また、音楽を聴くための装置とも連動しており、高音質な音楽を楽しみながら運転することができます。好きな音楽を聴くことで、運転の疲れを癒したり、気分転換を図ったりすることができます。さらに、操作画面は直感的に使えるように設計されているため、運転中に操作で気を取られる心配もありません。
このシステムは、車の状態を示す様々な情報を表示する機能も備えています。例えば、燃費や走行距離といったデータは、運転の癖を把握し、より環境に優しい運転を心がけるのに役立ちます。また、車の不調を示す警告なども表示されるので、早期に問題を発見し、安全な運転を続けることができます。
このように、快適な温度設定、好みの音楽、そして必要な車両情報を一か所で管理できるこのシステムは、まるで有能な執事のように、ドライバーを様々な面からサポートします。運転に集中できる環境を作ることで、安全運転にも繋がります。まさに、快適な運転環境を実現するための、心強い味方と言えるでしょう。
機能 | 説明 |
---|---|
エアコン操作 | 直感的な操作で温度や風量を調節可能。画面上の絵柄を触れるだけで好みの設定に変更できる。 |
音楽操作 | 高音質な音楽再生が可能。直感的な操作で運転中の操作も容易。 |
車両情報表示 | 燃費や走行距離、車の不調を示す警告などを表示。 |