しゃくり運転

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運転

しゃくり運転とその影響

しゃくり運転とは、発進時や走行中に急激な操作を行うことで、車が前後に小刻みに揺れる運転のことです。まるで人がしゃっくりをしているように車が動くことから、しゃくり運転と呼ばれています。具体的には、発進時にクラッチペダルを急に繋いでしまう、あるいは低いギアで走行中にアクセルペダルを急に踏み込むといった操作が原因となります。  まず、マニュアル車の場合を考えてみましょう。発進時にクラッチペダルを繋ぐ際、半クラッチと呼ばれる状態を適切に保つ必要があります。これは、エンジンとタイヤを繋ぐクラッチを徐々に繋いでいくことで、スムーズに動力を伝えるための操作です。しかし、クラッチ操作に慣れていないドライバーの場合、この半クラッチの状態をうまく保てず、クラッチを急に繋いでしまうことがあります。すると、エンジンからの動力が急にタイヤに伝わり、車が急に動き出して前後に揺れる、いわゆるしゃくり運転の状態になります。  一方、オートマ車の場合はどうでしょうか。オートマ車はクラッチペダルがなく、自動的にギアが切り替わるため、マニュアル車のようなクラッチ操作によるしゃくり運転は起こりません。しかし、急なアクセル操作やブレーキ操作を繰り返すことで、車体が前後に揺れることがあります。これは、急加速によってエンジン回転数が急激に上がり、その後、急減速によって回転数が急激に下がることで、車体のバランスが崩れることが原因です。  しゃくり運転は、同乗者にとって不快なだけでなく、車にも大きな負担をかけます。急激な動力の伝達は、エンジンや駆動系に負担をかけ、故障の原因となる可能性があります。また、タイヤの摩耗も早くなり、燃費も悪化する傾向があります。  しゃくり運転は、ドライバーの運転技術の未熟さや、急いでいる状況、あるいは単なる運転の癖など、様々な要因で発生します。しかし、意識的にスムーズな運転を心がけることで、しゃくり運転は防ぐことができます。スムーズな発進、加速、減速を心がけ、同乗者にも車にも優しい運転を心がけましょう。