むち打ち症

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安全を守る賢い頭もたせ

追突された際に起こりやすいむち打ち症は、頭が激しく揺さぶられることで首に負担がかかり、痛みや炎症といった症状を引き起こします。このつらいむち打ち症を少しでも防ぐために開発されたのが、安全装置の一つである「動く頭支え」です。 この「動く頭支え」は、車の後ろからの衝突を感知すると、自動的に作動します。追突された時、乗っている人の背中が座席に強く押し付けられます。この力を利用して、「動く頭支え」は前方にスライドすると同時に、上にも持ち上がります。まるで頭を守るかのように、頭と「動く頭支え」との隙間をなくすのです。 この動きが、むち打ち症の予防に大きな効果を発揮します。追突されると、頭はまず後方に大きく反り返り、その後、前方に大きく揺れ動きます。この激しい動きが、むち打ち症の主な原因です。「動く頭支え」が素早く頭部を支えることで、この頭の動きを最小限に抑えることができます。 つまり、「動く頭支え」は、追突の衝撃から首を守り、むち打ち症の発生率や怪我の程度を軽減してくれる頼もしい安全装置と言えるでしょう。まるで盾のように、私たちの体を守ってくれる、大切な存在です。
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むち打ち症を防ぐヘッドレストの進化

車の座席には、頭もたれと呼ばれる安全のための装置が付いています。これは、後ろから追突された時などに、私たちの頭を守ってくれる大切な役割を担っています。追突されると、私たちの体はシートに押し付けられますが、頭は慣性の法則によってそのままの位置に留まろうとします。すると、頭が大きく後ろに反り返ってしまい、その後、再び前方に勢いよく戻ってくるといった激しい動きが起こります。この動きが、むち打ち症と呼ばれる首の捻挫の主な原因です。むち打ち症は、首の骨や周りの筋肉、靭帯などに損傷を与えることで、痛みやしびれ、めまいなどの症状を引き起こします。さらに、吐き気や頭痛、視力に問題が出る場合もあります。頭もたれは、このようなむち打ち症を防ぐために、追突された時の頭の動きを適切に制御するように設計されています。もし頭もたれがなければ、頭は大きく動いてしまい、首に大きな負担がかかってしまいます。頭もたれは、頭の動きを制限することで、首への負担を軽くし、むち打ち症の発生を抑える効果があります。正しく調整された頭もたれは、衝突の衝撃を吸収し、頭と体の動きを同じようにすることで、むち打ち症の発生を効果的に防ぎます。頭もたれの位置が低すぎたり、高すぎたりすると、その効果を十分に発揮できません。そのため、頭もたれの上端が耳の上部と同じくらいの高さになるように調整することが大切です。こまめに調整を行い、安全な運転を心がけましょう。
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むち打ち症:知っておくべき車の安全

むち打ち症とは、交通事故などで頭が急に揺れ動くことで起こる様々な症状をまとめて呼ぶ言い方です。医学的には外傷性頸部症候群と呼ばれ、鞭を打つような首の動きからこの名前がつきました。 むち打ち症の症状は実に様々で、首の痛みや肩こり、頭痛といったよく知られたものから、めまいや吐き気、耳鳴りといったものまであります。人によっては腕や手のしびれ、視力の低下、集中力の散漫といった症状が出る場合もあります。症状の重さには個人差があり、軽いものから重いものまで様々です。 むち打ち症の厄介なところは、事故直後には症状が現れない場合があることです。事故の後は興奮状態や緊張状態にあるため、痛みを感じにくく、数時間後や数日後に症状が現れることがあります。そのため、たとえ軽い追突事故だったとしても、少しでも体の異変を感じたら、すぐに病院で診てもらうことが大切です。 さらに、レントゲンやMRIといった画像検査では異常が見られない場合もあります。むち打ち症は筋肉や靭帯、神経といった軟らかい組織の損傷であることが多く、画像診断では捉えにくいからです。だからこそ、医師による丁寧な診察と、事故当時の状況や症状についての詳しい聞き取りが重要になります。 むち打ち症の治療法としては、痛み止めや湿布といった薬物による治療、理学療法士による運動療法、マッサージ、神経ブロック注射などがあります。症状が重い場合は入院が必要になることもあります。後遺症が残ってしまう可能性もあるため、早期の診断と適切な治療を受けることが大切です。交通事故の後、少しでも体の不調を感じたら、ためらわずに医療機関を受診しましょう。