インチ

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消耗品

タイヤサイズを読み解く

車に装着する輪には、それぞれに合った大きさがあります。この大きさは、輪の側面に書かれた記号で示されます。一見すると難しく見えるこれらの記号ですが、一つ一つ見ていくと、輪の性能や特徴を理解する上で大切な手がかりとなります。輪の大きさは、幅、高さ、車輪への適合性を示すだけでなく、安全性や乗り心地にも大きく関係しています。適切な大きさの輪を選ぶことは、快適で安全な運転を楽しむ上で欠かせない要素と言えるでしょう。 輪の側面に表示されている記号は、例えば「185/65R15 91H」のような形式になっています。この記号の意味を理解することで、自分の車に合った輪を選ぶことができます。まず「185」は輪の幅を表しており、単位はミリメートルです。この数字が大きいほど、輪の幅は広くなります。次に「65」は扁平率と呼ばれる数値で、輪の高さの割合を示しています。この数字は、輪の幅に対する高さの比率をパーセントで表したものです。例えば、扁平率が65の場合は、輪の幅の65%が輪の高さとなります。扁平率が低いほど、輪の高さは低くなり、見た目もスポーティーになります。しかし、路面の凹凸を拾いやすくなるため、乗り心地は硬くなる傾向があります。 「R」はラジアル構造を示す記号です。現在販売されているほとんどの輪はラジアル構造です。「15」はリム径を表しており、インチ単位で示されます。これは、輪を取り付ける車輪の直径です。自分の車に合ったリム径の輪を選ばなければ、正しく装着することができません。「91」は荷重指数と呼ばれ、輪一本で支えることができる重さを示します。数字が大きいほど、より重い荷重に耐えることができます。「H」は速度記号で、その輪が安全に走行できる最高速度を示しています。速度記号はアルファベットで表示され、例えば「H」は時速210キロメートルまで対応しています。これらの記号を理解することで、自分の車に最適な輪を選ぶことができます。安全で快適な運転のためにも、輪の大きさについてしっかりと理解しておきましょう。
車の構造

ホイールの大切な寸法:リム幅とは?

車の走行において、タイヤは路面と唯一接する重要な部品です。そのタイヤを支えているのがホイールであり、ホイールの中でもタイヤがはまる部分の幅をリム幅と言います。このリム幅は、タイヤの性能を最大限に引き出す上で非常に重要な役割を担っています。 リムは、タイヤの側面、つまり両脇の部分を支える土台のような役割を果たしています。ちょうど、額縁が絵画を支えるように、リムがタイヤをしっかりと固定しているのです。このリム幅がタイヤの幅に合っていないと、どうなるでしょうか?例えば、幅の狭いリムに幅広のタイヤを装着した場合、タイヤの側面が十分に支えられず、タイヤが本来の形を保てなくなります。すると、コーナーを曲がるときにタイヤが外側に倒れ込みやすくなり、運転操作が不安定になるだけでなく、タイヤの摩耗も不均一になり、寿命を縮めてしまうことになります。 逆に、幅広のリムに幅の狭いタイヤを装着すると、タイヤが過度に引っ張られた状態になります。これは、路面からの衝撃を十分に吸収できなくなり、乗り心地が悪化するだけでなく、ホイールが路面の障害物にぶつかりやすくなるという危険も伴います。 タイヤは、路面からの衝撃を吸収し、スムーズな走行を可能にするという重要な役割を担っています。リム幅が適切であれば、タイヤは設計通りの形状を維持し、その性能を最大限に発揮することができます。逆に、リム幅が不適切だと、タイヤの性能が十分に発揮されず、安全で快適な運転ができません。ですから、タイヤを選ぶ際には、必ず指定されたリム幅のホイールを選ぶことが大切です。適切なリム幅を選ぶことは、安全で快適な運転を楽しむための第一歩であり、愛車と長く付き合うためにも欠かせない要素なのです。