オブジェクト

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車の開発

車の3次元モデル:オブジェクトとは

車を設計する上で、立体模型はなくてはならないものです。昔は粘土を使って模型を作っていましたが、今では計算機を使って画面上に立体模型を作っています。この画面上の立体模型を作るための基本となるのが「物体」です。 物体は、線や面、そしてそれらを組み合わせた複雑な曲線など、様々な形から成り立っています。ちょうど粘土をこねて形を作るように、これらの形を組み合わせて、様々な部品を作っていくのです。例えば、車の顔とも言える前の衝突緩和装置や、扉を開けるための取っ手、そして車体全体といった複雑な形も、全てこの物体から作られます。 この画面上の立体模型は、単に見栄えを良くするためだけのものではありません。風の抵抗を測ったり、衝突した時の安全性を確かめたり、製造工程を検討したりと、様々な用途で使われます。風の抵抗が少なければ、車は少ない燃料で遠くまで走ることができます。衝突した時に安全な車を作ることで、乗っている人の命を守ることができます。また、製造工程をあらかじめ検討することで、無駄を省き、効率的に車を作ることができます。 このように、正確で精密な物体の作成は、質の高い車を作る上で非常に重要です。設計者は、まるで彫刻家のように、画面上で物体を置き、形を変え、洗練されたデザインを生み出していくのです。計算機上で設計を行うことで、修正や変更が容易になり、より良い車を作り出すことができます。設計者は、様々な条件を考慮しながら、安全性、快適性、そして美しさを追求し、より良い車を世に送り出すために日々努力を続けているのです。