オーバートップ

記事数:(1)

駆動系

燃費向上!オーバートップの秘密

車は、エンジンの力をタイヤに伝えることで動きます。エンジンの中でピストンが上下運動し、その動きが回転運動に変換されます。この回転運動の速さを回転数といい、単位は「回転毎分」です。回転数は、アクセルペダルを踏むことで上がります。 エンジンの回転力は、いくつかの歯車を通してタイヤに伝えられます。この歯車の組み合わせを変速機といいます。変速機には複数の段があり、それぞれの段でエンジンの回転力とタイヤの回転力の比率が変わります。この比率を変速比といいます。 例えば、時速100キロメートルで走行している時、一番高い段(トップ段)に入っていて、エンジンの回転数が3000回転毎分だとします。この時、変速比を0.8にすることで、エンジンの回転数を2400回転毎分まで下げることができます。これは、同じ速度で走る場合でも、変速比を小さくすることでエンジンの回転数を下げることができることを意味します。 この、トップ段よりもさらに変速比の小さい段のことをオーバートップといいます。オーバートップを使うと、高速道路などで一定の速度で走る際にエンジンの回転数を抑えることができ、燃費の向上や静粛性の向上につながります。 エンジンの回転数が下がると、燃料の消費量が減り、エンジン音も静かになるからです。 速度と回転数の関係は、変速比によって決まります。同じ速度で走る場合でも、変速比を変えることでエンジンの回転数を調整することができます。状況に応じて適切な段を選択することで、快適な運転と燃費の向上を両立することができます。