カーライク

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乗用車らしさ:カーライクとは?

「車らしさ」を表す「カーライク」という言葉は、主に米国で使われる表現で、貨物自動車ではなく、乗用車に近いことを意味します。米国では、自動車を「人や物を運ぶための道具」と広く捉え、大きく「乗用車」と「貨物自動車」の二つに分類しています。この二つの分類は、文化や用途の違いをはっきり示しています。「カーライク」という言葉が使われる背景には、多目的自動車や運動用多目的自動車といった車種が存在することが関係しています。これらの車種は、本来貨物自動車に分類されますが、実際には人を運ぶことを主な目的として使われることが多く、乗用車に近い性格を持っています。そこで、これらの車種がどれだけ乗用車に近い乗り心地や運転のしやすさを実現しているかを評価する指標として、「カーライク」という言葉が使われるようになったのです。「カーライク」な車は、貨物自動車としての本来の役割である荷物の運搬能力に加え、乗用車のような快適な乗り心地や静粛性、運転のしやすさなどを兼ね備えていることを意味します。例えば、多目的自動車では、大人数での移動を快適にする広い室内空間や、多くの荷物を積める大きな収納スペースといった貨物自動車としての特徴を持ちつつ、乗用車のような静かで振動の少ない乗り心地や、滑らかな加速性能などが求められます。また、運動用多目的自動車では、悪路での走破性といった貨物自動車としての力強さを持ちながら、舗装道路での快適な乗り心地や、街乗りでの運転のしやすさといった乗用車の特徴も求められます。このように、「カーライク」という言葉は、貨物自動車でありながら乗用車のような快適性や運転のしやすさを追求した車種を評価する際に、重要な指標となるのです。つまり、「カーライク」とは、単に乗用車に似ているという意味だけでなく、貨物自動車と乗用車の両方の良い点を兼ね備えた車種を褒める言葉として使われているのです。