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車の改造とチューナーの世界

車に備え付けられている無線放送受信機には、選局装置という重要な部品があります。これは、聞きたい放送局の電波を捉えるための装置です。空気中を飛び交う様々な電波の中から、聞きたい放送局の電波を選び出す役割を担っています。 昔は、円形のつまみを回して選局する方式が主流でした。このつまみを回すことで、受信する電波の周波数を調整していました。聞きたい放送局の周波数にぴったり合わせるのは、まるで宝探しのように微調整が必要で、少しのズレで雑音が入ったり、違う局に変わったりすることもありました。しかし、技術の進歩とともに、選局方式も進化しました。 最近の車は、ボタンで選局できるようになっています。希望の放送局の周波数をあらかじめ登録しておけば、そのボタンを押すだけで瞬時に切り替わります。まるで電話の短縮ダイヤルのように、手軽に様々な放送局を楽しめます。また、聞きたい放送局を探す際に便利な機能も追加されました。周波数を少しずつ上げていく、または下げていく自動探索機能です。聞きたい放送局がどの周波数かわからない時でも、この機能を使えば簡単に探し出すことができます。この選局装置は、受信機全体を指す場合もありますが、部品としての選局装置は、同調器とも呼ばれます。同調器は、受信したい周波数以外の電波を排除し、聞きたい放送局の電波だけをきれいに取り出す、いわば電波の選別機のような役割を果たしています。 このように、選局装置は時代とともに進化し、より使いやすく、より高性能なものへと変化してきました。快適な車内空間を演出する上で、無くてはならない重要な存在と言えるでしょう。