クローズドループ

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エンジン

車の制御:開ループと閉ループ

開ループ制御とは、あらかじめ決められた手順に従って機械を動かす方法です。まるで料理のレシピのように、材料の量や加熱時間など、手順を最初に決めておけば、あとはその通りに実行するだけです。 車の仕組みで例えてみましょう。エンジンの燃料をどれくらい入れるか、火花を飛ばすタイミングをいつにするかなどを、あらかじめ決めておきます。そして、実際にエンジンを動かす時は、その決めた通りに燃料を入れたり、火花を飛ばしたりします。この時、エンジンの状態が良いか悪いか、つまり調子が良いか悪いかは気にしません。ただ、最初に決めた手順通りに動かすだけです。 例えば、坂道を登っている時を考えてみましょう。平坦な道を走る時と同じ量の燃料で、同じタイミングで火花を飛ばしていると、エンジンはうまく回らないかもしれません。坂道ではより多くの燃料が必要になるからです。しかし、開ループ制御では、このような状況の変化を考慮しません。あらかじめ決めた手順通りに燃料を供給し続けるため、坂道では力が足りずに失速してしまうかもしれません。このように、開ループ制御は周りの状況や機械の状態変化にうまく対応できないのが弱点です。 一方で、開ループ制御には良い点もあります。それは、仕組みが単純で理解しやすいということです。また、作るのも簡単で費用も安く抑えられます。例えば、おもちゃのラジコンカーなどでは、この開ループ制御が使われていることが多いです。複雑な仕組みは必要なく、簡単な制御で十分だからです。しかし、精密な制御が必要な場面、例えばロケットの打ち上げや自動運転技術などには、開ループ制御は向きません。このような場合は、周りの状況や機械の状態を常に監視し、それに合わせて制御方法を変える、より高度な制御方法が必要になります。