コンターマット

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内装

コンターマット:座り心地の秘密

乗用車の座席において、心地よい座り心地を実現するために、陰で活躍している部品があります。それが、座面内部に隠されている「輪郭布」です。薄い布状のこの部品は、単なる布ではなく、乗客の快適性を左右する重要な役割を担っています。 輪郭布は、バネを介して座席の枠組みに取り付けられています。このバネこそが、座り心地の調整における要です。バネの種類や数、配置を変えることで、座席の沈み込み具合や跳ね返り具合を細かく調整できます。まるで職人が丹念に仕上げていくように、輪郭布とバネの組み合わせによって、様々な座り心地を生み出すことができるのです。 輪郭布は、座席のクッション材の下に配置されています。クッション材が乗客の体重を支えるのに対し、輪郭布はクッション材の変形を制御する役割を果たします。座った瞬間に感じる柔らかさや、深く沈み込んだ時の安定感、そして衝撃を吸収する能力など、輪郭布は座り心地の様々な側面に影響を与えます。 また、輪郭布はエネルギーの吸収にも貢献しています。乗客が座ったり動いたりする際に発生するエネルギーを、輪郭布とバネが吸収することで、振動を抑制し、安定した座り心地を提供します。さらに、長時間の運転による疲れを軽減する効果も期待できます。このように、輪郭布は乗客の快適性を向上させるための、隠れた立役者と言えるでしょう。