コンパクトカー

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キューブ:シカクいクルマの魅力

1998年2月、画期的な自動車、初代キューブが市場に登場しました。その名前が示す通り、立方体に似た形が特徴で、四角さを前面に押し出した斬新なデザインは、当時の自動車業界に大きな衝撃を与えました。開発の土台となったのは二代目マーチで、コンパクトカーとしての実用性を継承しつつ、独自の個性を確立することに成功しました。 初代キューブは、四枚のドアと後ろに開くハッチを備えたワゴンタイプの車で、乗車定員は四人でした。室内空間は、限られた大きさながらも、工夫を凝らした設計により、快適な居住性を実現していました。 心臓部には、二代目マーチと同じ1.3リットルエンジンをベースに、キューブ専用に調整を施したものが搭載されました。このエンジンは、力強い走りを実現するだけでなく、燃費性能にも優れており、経済性を重視する消費者にも高く評価されました。変速機には、滑らかな変速と扱いやすさが特徴の四速のトルクコンバーター式自動変速機と、燃費効率に優れた無段変速機の二種類が用意され、運転の好みに合わせて選ぶことができました。 コンパクトな車体、扱いやすいエンジン、そして個性的なデザインという三つの要素が絶妙に組み合わさった初代キューブは、多くの消費者の心をつかみ、瞬く間に人気車種となりました。特に、若い世代や女性からの支持が高く、街中でよく見かけるようになりました。この初代キューブの成功は、後のコンパクトカーのデザインに大きな影響を与え、自動車業界における一つの転換点となりました。