コンプレッションハイト

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エンジン

コンプレッションハイト:エンジンの心臓部

車の心臓部である原動機の中には、筒型の部屋(これを気筒と言います)がいくつかあり、その中でピストンという部品が上下に動いて力を生み出しています。 このピストンは、棒状の部品(ピストンピン)でクランク軸という回転する軸と繋がっていて、ピストンの上下運動を回転運動に変換する役割を担っています。 コンプレッションハイトとは、このピストンピンの中心から、ピストンの一番上の部分までの距離のことです。ピストンは気筒の中を上下に動きますが、その一番上の部分は気筒の壁と接しています。ピストンによっては、一番上の部分が様々な形をしているものもあります。これは、混合気を燃やす部屋(燃焼室)の形に合わせて作られているためです。しかし、コンプレッションハイトを測る時は、こういった燃焼室の形に合わせた窪みや出っ張りは考えません。あくまで、気筒の壁と接する一番上の部分までの距離を測ります。 このコンプレッションハイトは、原動機の性能を決める上でとても大切な要素です。特に、混合気をどれくらい圧縮するかを表す圧縮比に直接関係します。コンプレッションハイトが適切でないと、ピストンが気筒の蓋の部分(気筒蓋)にぶつかってしまったり、圧縮比が変わってしまい、原動機の性能が落ちてしまうことがあります。ですから、原動機を組み立てる際には、コンプレッションハイトをきちんと測り、正しいピストンを選ぶことがとても大切です。ピストンの種類によっては、コンプレッションハイトが異なり、高さが合わないと、原動機の正常な動作に支障をきたすからです。適切なコンプレッションハイトを保つことで、原動機が設計通りに力を発揮し、車はスムーズに走ることができるのです。