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車の構造

タイヤの骨格:カーカスとは?

車は地面と接するタイヤによって支えられています。そのタイヤの中で、骨組みのように重要な役割を果たしているのがカーカスです。カーカスは、たとえるなら人間の骨格のようなもので、タイヤの形を保ち、車の重さを支えています。 カーカスは、細い糸状の繊維や金属線をゴムで覆い、何層にも重ねて作られています。この糸状のものをコードと呼び、このコードの並び方や構造によって、タイヤの性能が大きく変わってきます。タイヤによって求められる性能は異なり、求められる性能に合わせてカーカスの構造も設計されています。 カーカスは、タイヤの中の空気が漏れないように保つ役割も担っています。タイヤの中に空気が入っていることで、クッションの役割を果たし、乗り心地が良くなります。また、車の重さと走行中の衝撃に耐えるだけの強さをタイヤに与えているのもカーカスです。カーカスがないと、タイヤはただのゴムの塊で、車の重さを支えることも、滑らかに回転することもできません。 カーカスはタイヤの種類によって構造が異なり、それぞれに特徴があります。例えば、乗用車に使われるタイヤのカーカスは、繊維を放射状に配置したラジアル構造が主流です。一方、トラックやバスなどに使われるタイヤには、繊維を斜めに交差させたバイアス構造のものもあります。この構造の違いが、タイヤの性能や乗り心地、寿命に影響を与えます。そのため、自分に合ったタイヤを選ぶためには、カーカスの構造を理解することがとても大切です。カーカスはまさにタイヤの心臓部と言える重要な部分なのです。