サイドハウジング

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ロータリーエンジンの心臓部、サイドシールの秘密

通常のピストンで動くエンジンとは違い、回転エンジンは三角形の形をした部品がくるくる回ることで力を生み出します。この独特な構造のおかげで、エンジンは小さく、大きな力が出せるという長所があります。しかし、変わった形であるがゆえの難しさも抱えています。 その一つが、燃料と空気を混ぜた混合気を燃やす部屋の密閉性を保つことです。三角形の部品が回る部屋の中をぐるぐる回るとき、部品と部屋の壁のわずかな隙間から、燃焼ガスが漏れてしまうことがあります。ガスが漏れてしまうと、エンジンの力は弱くなってしまいます。 そこで、このガス漏れを防ぐために大切な働きをするのが、サイドシールと呼ばれる部品です。サイドシールは、三角形の部品のそれぞれの角に取り付けられています。まるで、部屋の壁と三角形の部品の隙間を埋めるパッキンのような役割を果たします。 サイドシールは、常に高温・高圧の環境にさらされます。そのため、高い耐久性と耐熱性が求められます。材質には、特殊な金属やカーボンなどが用いられます。 回転エンジンは、その独特な構造から、滑らかな回転と静かな運転が特徴です。しかし、燃費の悪さや排気ガスの問題など、克服すべき課題も残されています。サイドシールをはじめとする様々な技術革新により、これらの課題が解決されれば、回転エンジンは再び脚光を浴びる日が来るかもしれません。
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回転エンジンの心臓部:ローターランドの役割

回転機関は、広く普及している往復動機関とは異なる原理で動力を生み出す、独特な機構を備えています。往復動機関のようにピストンが上下運動するのではなく、三角形をした回転子が楕円形の空間内部で回転運動を行うことで、動力が発生します。この回転子のお陰で、吸気、圧縮、膨張、排気の4つの工程を連続的に行うことが可能になります。 回転子は、ハウジングと呼ばれる空間内部で回転し、その形状の変化を利用して各行程を実現しています。回転子がハウジングの大きな部分を通過する時は吸気が行われ、次に容積が小さくなる部分に移動すると混合気が圧縮されます。そして、点火プラグによって混合気に点火されると、膨張した燃焼ガスが回転子を押し、回転運動へと変換されます。最後に、回転子が排気口に差し掛かると、燃焼ガスが排出されます。この一連の動作が滑らかに行われるため、回転機関特有の滑らかな回転感覚が生まれます。 また、往復動機関に比べて部品点数が少なく、コンパクトに設計できる点も回転機関の大きな特徴です。このコンパクトさは、車両の軽量化や設計の自由度向上に貢献します。しかし、この特殊な構造であるが故に、潤滑や冷却といった面では、往復動機関とは異なる工夫が必要となります。 回転子が常にハウジング内壁と接触しながら回転するため、摩擦による摩耗を軽減するための適切な潤滑が不可欠です。また、燃焼室の形状が複雑なため、均一に冷却を行うための工夫も必要となります。これらの課題を解決するために、様々な技術が開発され、回転機関の性能向上に役立てられています。その技術の一つが、今回取り上げる「回転子先端の潤滑機構」です。この機構は、回転子の先端、すなわちハウジング内壁と常に接触している部分に、潤滑油を供給することで、摩擦と摩耗を低減し、機関の長寿命化を実現しています。