進化するアルミ製エンジンブロック
車の機動力にとって、車体の重さ対策は燃費の良さと深く関わっており、とても大切です。エンジン部分の重さ対策には、今までよく使われてきた鋳鉄に代わる、より軽い材料が求められています。そこで注目されているのがアルミです。アルミは鋳鉄と比べて重さがおよそ3分の1しかありません。エンジン部分をアルミにすることで、車全体が軽くなり、燃費が大きく向上します。軽くなった車は動きも良くなり、軽快な走りを実現できます。
アルミには、熱を伝える力が高いという利点もあります。エンジンは動いていると熱くなりますが、アルミ製のエンジンは熱を素早く逃がすことができるので、冷却効率が向上します。エンジンの熱はエネルギーの無駄使いにつながるので、熱を効率よく逃がすことは、燃費向上と出力向上に繋がります。つまり、アルミ製のエンジンは、力強く、燃費も良いエンジンを実現できるのです。
近ごろ、環境問題への関心が高まり、車の製造会社各社は燃費を良くする技術の開発にしのぎを削っています。その中で、アルミ製のエンジンは燃費向上の中心的な役割を担っています。さらに、アルミは製造する際の二酸化炭素の排出量も抑えられるため、環境への負担も少ない材料です。まさに、環境に配慮したこれからの車にぴったりの材料と言えるでしょう。