車体を支える力持ち:ダルマジャッキ
ダルマジャッキとは、油を使って大きな力を生み出す仕組みを持つ、ずんぐりとしただるまに似た形の、自動車を持ち上げるための道具です。その形から「ダルマジャッキ」と呼ばれ、整備工場や修理工場などでよく使われています。
皆さんの車に積まれているジャッキとは少し違います。普段私たちがタイヤ交換に使うジャッキは、ハンドルを回してねじを巻き上げることで車を浮かせる仕組みです。一方、ダルマジャッキは油の力を使うことで、小さな力で大きなものを持ち上げられるのです。ですから、普通車だけでなく、もっと重量のあるトラックやバスなどを持ち上げる時にも活躍します。
ダルマジャッキは、コンパクトで持ち運びしやすいことも大きな利点です。整備士は、車の下にもぐりこんで作業することが多く、狭い場所でも使いやすい道具が必要です。ダルマジャッキは持ち運びしやすく、作業場所に簡単に移動できるため、整備の現場ではなくてはならない存在となっています。
ダルマジャッキは、車のタイヤ交換以外にも、ブレーキの修理や点検など、様々な場面で使われます。重い車体をしっかりと支え、安全に作業を進めるために欠かせません。また、故障した車をけん引する車にも搭載されていることがあり、事故や故障の現場でも活躍しています。
このように、ダルマジャッキは、力持ちで、持ち運びやすく、様々な作業で活躍する、整備士にとって心強い味方なのです。自動車の安全を守る整備作業を支える、縁の下の力持ちと言えるでしょう。