ジャッキ

記事数:(2)

メンテナンス

車体を支える力持ち:ダルマジャッキ

ダルマジャッキとは、油を使って大きな力を生み出す仕組みを持つ、ずんぐりとしただるまに似た形の、自動車を持ち上げるための道具です。その形から「ダルマジャッキ」と呼ばれ、整備工場や修理工場などでよく使われています。 皆さんの車に積まれているジャッキとは少し違います。普段私たちがタイヤ交換に使うジャッキは、ハンドルを回してねじを巻き上げることで車を浮かせる仕組みです。一方、ダルマジャッキは油の力を使うことで、小さな力で大きなものを持ち上げられるのです。ですから、普通車だけでなく、もっと重量のあるトラックやバスなどを持ち上げる時にも活躍します。 ダルマジャッキは、コンパクトで持ち運びしやすいことも大きな利点です。整備士は、車の下にもぐりこんで作業することが多く、狭い場所でも使いやすい道具が必要です。ダルマジャッキは持ち運びしやすく、作業場所に簡単に移動できるため、整備の現場ではなくてはならない存在となっています。 ダルマジャッキは、車のタイヤ交換以外にも、ブレーキの修理や点検など、様々な場面で使われます。重い車体をしっかりと支え、安全に作業を進めるために欠かせません。また、故障した車をけん引する車にも搭載されていることがあり、事故や故障の現場でも活躍しています。 このように、ダルマジャッキは、力持ちで、持ち運びやすく、様々な作業で活躍する、整備士にとって心強い味方なのです。自動車の安全を守る整備作業を支える、縁の下の力持ちと言えるでしょう。
車の生産

四角ねじ:隠れたる縁の下の力持ち

四角ねじとは、読んで字のごとく、ねじ山の形が四角いねじのことです。普段私たちが目にする丸いねじとは少し形が違いますが、実は色々な機械の中で大切な働きをしています。 四角ねじの一番の特徴は、摩擦が少ないことです。これは、ねじ山が四角いことで、ねじとナットが接する面積が大きくなり、面にかかる力が小さくなるからです。普通の丸いねじと比べて、四角ねじは、同じ力で締め付けても、より大きな力を伝えることができます。また、締め付けたり、緩めたりするのも楽です。 この摩擦の少なさこそが、四角ねじが選ばれる大きな理由です。動力を伝える部分に使われることが多いのは、まさにこのためです。例えば、大きな力を必要とするプレス機や、エレベーター、舞台装置などに使われています。滑らかに力を伝えることができるので、無駄な力を使わずに済み、機械の効率を高く保つことができるのです。 四角ねじには、いくつか種類があります。一山ねじは、ねじ山が一つの四角ねじで、大きな力を伝えることができますが、ゆるみやすいという欠点もあります。一方、多山ねじは、ねじ山が複数ある四角ねじで、一山ねじよりもゆるみにくいという特徴があります。用途に合わせて、適切な種類の四角ねじを選ぶことが大切です。 このように、四角ねじは、一見地味な存在ですが、私たちの生活を支える様々な機械の中で、重要な役割を担っています。摩擦を少なくし、動力を効率的に伝えるという、その優れた特性は、これからも様々な分野で活かされていくことでしょう。