タンク

記事数:(2)

車の構造

意外と知らない燃料キャップの役割

自動車の燃料を入れる場所には、蓋があります。これが燃料キャップです。一見すると、ただの蓋のように思われるかもしれませんが、自動車を安全に走らせ、調子を保つためには、燃料キャップはとても大切な役割を果たしています。 燃料キャップがないと、燃料タンクの中に塵や埃、虫などの異物、そして雨水などが入り込んでしまうことがあります。これらの異物が燃料の通り道に入り込むと、エンジンがうまく動かなくなることがあります。燃料の通り道が詰まってしまったり、エンジン内部の繊細な部品が傷ついてしまうからです。ひどい場合には、エンジンが焼き付いてしまい、修理ができなくなってしまうこともあります。 また、燃料キャップがないと、燃料が蒸発しやすくなります。燃料は、常温でも少しずつ蒸発する性質があります。燃料キャップがきちんと閉まっていないと、蒸発する量が増えてしまい、無駄な燃料消費につながります。特に、気温の高い時期には蒸発量が増えるため、注意が必要です。 さらに、燃料キャップがないと、燃料を盗まれてしまう危険性もあります。燃料キャップは、燃料タンクへの不正アクセスを防ぐ役割も担っています。キャップがないと、誰でも簡単に燃料を抜き取ることができてしまいます。 このように、燃料キャップは、エンジンの調子を保ち、無駄な燃料消費を抑え、燃料盗難を防ぐなど、自動車の安全性と性能維持に欠かせない部品です。給油の後は、燃料キャップがきちんと閉まっているか、必ず確認するようにしましょう。軽く押さえ込んだり、カチッと音がするまで回して、確実に密閉されていることを確認することが大切です。
車の構造

車の安全性支える内圧の世界

閉じられた入れ物の中にある空気や液体は、常に外へ外へと広がろうとする力を持っています。この力を内圧と言います。身近な例では、車のタイヤが良い例です。タイヤはゴムでできていますが、内側に入っている空気の力によって膨らみ、車の重さを支えています。このタイヤを膨らませている空気の力が、まさに内圧なのです。 内圧は、入れ物の壁を押す力の大きさを入物表面の面積で割って計算します。これは単位面積あたりにかかる力という意味で、よく使われる単位は平方センチメートルあたりの重量キログラムです。タイヤの空気圧の単位もこれと同じです。もし、入れ物の中の圧力が高すぎると、入れ物が耐えきれずに破裂してしまう危険性があります。逆に、圧力が低すぎると、タイヤの場合は十分に膨らまず、車の重さを支えきれなくなってしまいます。 車の中には、タイヤ以外にもブレーキを動かす装置や燃料を貯めておくタンクなど、内圧を利用した部品がたくさんあります。これらの部品は、内圧が適切に保たれていることで正しく機能します。例えば、ブレーキを踏むと、ブレーキオイルと呼ばれる液体がブレーキ装置に送られます。この時、ブレーキオイルの圧力(内圧)がブレーキを効かせる力となります。もし、ブレーキオイルが漏れて内圧が下がってしまうと、ブレーキが効かなくなり大変危険です。このように、車の様々な部分で内圧が重要な役割を果たしているため、内圧を正しく理解することは車の安全性を保つ上で欠かせません。