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タコグラフ:安全運転の記録装置

タコグラフとは、大型トラックやバスといった大きな車に取り付けられている、運行記録を作る機械のことです。いわば、車の動きを記録する日記のようなもので、正式には運行記録計と呼ばれています。この機械は、車がどれくらいの速さで走っていたか、どれだけの距離を走ったか、運転手がどれくらいの時間ハンドルを握っていたかといった情報を自動的に記録していきます。 この記録は、安全な運行管理を行う上でとても大切な役割を果たします。例えば、もし事故が起きてしまった場合、タコグラフの記録を見れば、事故当時の車の状態や運転手の状況を詳しく知ることができます。また、運転手の労働時間を管理するのにも役立ちます。運転手が決められた時間以上ハンドルを握っていないか、きちんと休憩を取っているかなどを確認することで、過労運転による事故を防ぐことができます。 さらに、タコグラフに記録された走行データは、燃費を良くしたり、運行の効率を上げるためにも使われます。例えば、急発進や急ブレーキが多い運転手のデータがあれば、より穏やかな運転を指導することで燃費の改善を図ることができます。また、どのルートを通れば一番早く目的地に到着できるかといった分析にも役立ちます。 昔は円盤型の紙に記録するアナログ式が主流でしたが、最近はデジタル式のタコグラフも増えてきました。デジタル式だと、データの管理がより簡単になり、細かい分析もできるようになります。運行記録を残しておくことは道路交通法で決められており、運転手は正しく機械を操作し、記録をきちんと管理する必要があります。