バンジョー型車軸のすべて
バンジョー型車軸は、楽器のバンジョーに似た形をしていることから名付けられた車軸です。車輪を支える軸を囲む部分が、まるでバンジョーの胴体のように丸く膨らんでいるのが特徴です。
この丸い部分は、薄い鉄板を曲げて作られたものではなく、厚い鉄板を強力な力で押し付けて形作る、プレス加工という方法で作られています。さらに、上下2枚の鉄板を合わせて溶接することで、一体型の頑丈な構造となっています。まるで頑丈な鉄の箱のようなこの構造は、バンジョーハウジングと呼ばれ、車軸の心臓部とも言える重要な部品です。
この丈夫な構造のおかげで、バンジョー型車軸は、重い荷物を積んだトラックや、たくさんの人を乗せたバスなど、大きな力のかかる車にも使われています。凸凹の激しい道や、急な坂道を走っても、びくともしない強さを持ち、長期間にわたって安全に使える高い耐久性を誇ります。
また、バンジョー型車軸は、内部の部品の配置を自由に設計できるという利点もあります。車の大きさや用途に合わせて、歯車や軸などの部品を最適な位置に配置することで、スムーズな走りを実現しています。
このように、バンジョー型車軸は、その独特の形と構造によって、高い強度と耐久性、そして設計の自由度を兼ね備えた、頼れる車軸なのです。