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環境対策

煤塵の正体:車と環境問題

煤塵(ばいじん)とは、物が燃えた時や、高い熱で加熱された時に発生する、固体の小さな粒のことを指します。分かりやすく言うと、物が燃えた時に出る「すす」のようなものです。薪ストーブを思い浮かべてみてください。煙突の中に黒いものが溜まりますよね。あれも煤塵の一種です。工場の煙突から出る黒い煙も同じです。 家庭で使われるものだけでなく、車からも煤塵は発生します。特に、軽油で走るディーゼル車から多く排出されます。これは、ディーゼル車の燃料である軽油が、ガソリン車と比べて完全燃焼しにくいという特徴を持っているからです。燃料が燃え残ると、微粒子となって空気中に放出されてしまいます。この微粒子が煤塵です。 この煤塵は、私たちの体や、周りの環境に良くない影響を与える可能性があり、近年、深刻な問題として注目されています。煤塵の大きさは様々で、肉眼で見える大きさのものから、顕微鏡を使わないと見えないほど小さなものまであります。特に、とても小さな煤塵は、呼吸をする時に体の中に入り込みやすく、肺などの呼吸器に影響を与えることが懸念されています。また、空気中に漂う煤塵は、太陽の光を遮ったり、雲の発生に影響を与えたりすることで、地球全体の気候にも影響を及ぼす可能性が指摘されています。 煤塵を減らすために、工場では排気ガスをきれいにする装置を取り付けたり、車では排気ガス中の煤塵の量を規制したりするなど、様々な対策が取られています。私たちも、物を燃やす時に完全に燃焼させる工夫をしたり、環境に優しい乗り物を選ぶなど、日々の生活の中で煤塵を減らす努力をすることが大切です。