車の製造に欠かせないホッパー
すり鉢のような形をした容器、それがホッパーです。ホッパーは、主に円錐形や角錐形をしていて、内容物をスムーズに下部の狭い口から出すための構造になっています。口の部分には、開閉できる蓋がついているものが多く、これによって内容物を必要な時に必要なだけ出すことができます。
身近なもので例えると、工事現場でよく見かけるコンクリートミキサー車の上部についているラッパ状のものがホッパーです。生コンクリートはこのホッパーに入れられ、ミキサー車の中で撹拌された後、ホッパーの下部を開けて、型枠の中に流し込まれます。また、工場などでも、粉や粒状のものなど、様々な材料を貯めておくために使われています。小麦粉や砂糖などの食品工場から、プラスチックの粒を扱う工場まで、ホッパーは様々な場所で活躍しています。
ホッパーの大きさは、用途によって様々です。工場などで使われる大きなものは数メートルを超えるものもあり、逆に実験室などで使われる小さなものは机の上に乗るほどの大きさです。また、材質も様々で、用途や扱う材料に合わせて、鉄やステンレス、プラスチックなどの様々なものが使われています。例えば、食品を扱う場合は、衛生面に配慮したステンレス製のものがよく使われます。
ホッパーの役割は、単に材料を入れておくだけではありません。ベルトコンベアなどの搬送装置と組み合わせることで、材料を自動的に次の工程へ送る役割も担っています。これにより、作業の効率化や自動化を図ることが可能になります。つまり、ホッパーは製造過程において、材料の流れをスムーズにするための重要な装置と言えるでしょう。