ファンドルネ式変速機:革新的な無段変速機構
ファンドルネ式変速機は、金属製の帯を用いた独創的な仕組みで、滑らかで無駄のない変速を実現しています。この変速機の特徴である金属製の帯は、多数の金属片をつなぎ合わせた構造で、高い強度と柔軟性を兼ね備えています。
変速機の中には、駆動プーリーと被駆動プーリーと呼ばれる円錐状の部品が向かい合って配置されています。これらのプーリーは、油圧の力で径が変化します。プーリーの径が変化すると、金属製の帯の巻き付く位置が変わり、駆動プーリーと被駆動プーリーの回転比が連続的に変化します。これにより、段階を踏むことなく滑らかに変速することが可能になります。
従来の歯車式変速機では、歯車を切り替える際にどうしても段差が生じていましたが、この機構ではその段差がありません。そのため、加速が非常に滑らかになります。まるで水の流れのように、速度が変化していく感覚です。また、エンジンの回転数を最適な状態に保つことができるため、燃費の向上にも大きく貢献します。
さらに、この金属製の帯は、高い耐久性を誇ります。長期間の使用に耐えうる強度を持つため、メンテナンスの手間も軽減されます。この革新的な機構は、快適な運転と環境性能の両立を追求した、まさに未来志向の技術と言えるでしょう。