エアブレーキの仕組みと利点
車は、止まる時にブレーキを使います。ブレーキには色々な種類がありますが、大型車などでよく使われているのが空気を使ったブレーキ、つまり空気ブレーキです。空気ブレーキは、圧縮した空気を利用してブレーキを作動させる仕組みになっています。
まず、エンジンの力で空気圧縮機という機械を動かします。これは、空気をぎゅっと圧縮する装置です。圧縮された空気は、数十リットルも入る大きなタンクに貯められます。このタンクは、圧縮空気を蓄えておくための大切な入れ物です。
ブレーキペダルを踏むと、ペダルと繋がっている弁が開きます。この弁は、タンクに貯められた圧縮空気を各車輪のブレーキへと送るための大切な部品です。各車輪にはブレーキチャンバーと呼ばれる部品が付いており、そこに圧縮空気が流れ込むと、内部の仕組みが動いてブレーキがかかります。空気の力はブレーキを動かすための力に変換されるのです。
なぜ空気を使うのかというと、大きな力が必要な大型車両のブレーキを軽く踏むだけで操作できるようにするためです。 小さな力で大きな力を生み出すことができるので、運転手は楽にブレーキをかけることができます。
空気ブレーキのシステム全体の空気の圧力は、だいたい8気圧程度に保たれています。これは、一般的な乗用車などで使われている油圧ブレーキよりもずっと高い圧力です。この高い圧力のおかげで、強力な制動力が生まれるのです。急な坂道や重い荷物を積んでいる時でも、しっかりと車を止めることができます。