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車の構造

フードリッジリーンフォースメント:車の安全を守る縁の下の力持ち

車の先端部分を覆う、蓋のような役割を持つ部品をボンネットと呼びます。ボンネットは、エンジンルームへのアクセスを可能にするだけでなく、歩行者との衝突時に衝撃を吸収する役割も担っています。このボンネットを支える骨組みの一つに、フードリッジと呼ばれるものがあります。ボンネットを開けると、中央部分に山のように盛り上がった箇所が見えると思います。これがフードリッジです。フードリッジは、ボンネットの形状を維持するだけでなく、衝突時の衝撃を吸収するためにも重要な役割を果たします。しかし、フードリッジだけでは十分な強度を確保できない場合があります。そこで登場するのが、フードリッジリーンフォースメントです。これは、フードリッジに取り付けることで強度をさらに高めるための部品です。フードリッジリーンフォースメントは、主に金属の板でできており、フードリッジの裏側に取り付けられます。これにより、フードリッジの強度が向上し、ボンネット全体の剛性を高めることができます。つまり、フードリッジリーンフォースメントは、衝突事故の際にボンネットが大きく変形するのを防ぎ、乗員への危険を軽減するのです。また、フードリッジリーンフォースメントは、ボンネットの振動を抑える効果も期待できます。高速走行時にボンネットが風圧で振動することがありますが、フードリッジリーンフォースメントによってこの振動を抑え、走行安定性を向上させることができます。普段はボンネットの裏側に隠れていて、目にする機会はほとんどありませんが、フードリッジリーンフォースメントは乗員の安全を守る上で非常に重要な役割を担っていると言えるでしょう。縁の下の力持ちのような存在と言えるかもしれません。
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車の外観のアクセント、フードバルジ

{車の前面にある覆い、一般的に「ボンネット」と呼ばれる部分に見られる膨らみを「フードバルジ」と言います。この膨らみは、まるで鍛え抜かれた筋肉のように、平らなボンネットに立体感を与え、力強さや活動的な印象を車全体に与える効果があります。 フードバルジは、単なる飾りとして存在しているわけではありません。ボンネットの下にある「エンジンルーム」と呼ばれる空間には、エンジンをはじめ様々な部品がぎっしりと詰め込まれています。フードバルジは、これらの部品、特に背の高い部品とボンネットが干渉するのを防ぐために必要な空間を確保する役割を担っています。例えば、大きなエンジンや複雑な吸気装置を搭載する場合、フードバルジによってそれらを収めるための十分な空間が生まれます。もしフードバルジが無ければ、ボンネットが閉まらなかったり、ボンネットが部品と接触して損傷したりする可能性があります。 また、フードバルジの中には、エンジンへ新鮮な空気を送り込むための空気取り入れ口として機能するものもあります。これらは「エアインテーク」と呼ばれ、走行中の風を効率的にエンジンルームに取り込み、エンジンの性能向上に貢献します。特に、高性能なスポーツカーなどでは、この機能を持つフードバルジが重要な役割を果たしています。 フードバルジは、車の外観デザインに力強さや個性を加えるだけでなく、エンジンルーム内の部品配置の自由度を高め、エンジンの性能向上に役立つなど、機能的な面でも重要な役割を担っています。つまり、フードバルジはデザイン性と機能性を兼ね備えた、車の重要な要素と言えるでしょう。
車の構造

安全を守るフードストライカー

車の前面にある、エンジンルームを覆う板をボンネットと呼びます。このボンネットを開閉するために、ボンネットストライカーと呼ばれる部品が重要な役割を担っています。ボンネットストライカーは、ちょうど鍵と鍵穴のように、ボンネットをしっかりと固定するための留め金のようなものです。 ボンネットは、走行中に風を受けても、また車が揺れても、勝手に開かないようにしっかりと閉じられている必要があります。もし走行中にボンネットが開いてしまったら、運転者の視界を遮り、大変危険な事故につながる可能性があります。ボンネットストライカーは、このような事態を防ぐために、ボンネットをしっかりと固定する役目を担っています。 ボンネットを開ける際には、車内にあるレバーを引きます。すると、ボンネットの先端にある留め金が外れ、ボンネットを少し持ち上げることができるようになります。この留め金と、ボンネットストライカーが組み合わさって、ボンネットを確実に固定しているのです。ボンネットストライカーは、ボンネットの裏側に取り付けられており、車体側にはボンネットキャッチと呼ばれる部品が設置されています。レバーを引くと、このボンネットキャッチがボンネットストライカーを押し下げ、ロックが解除される仕組みです。 ボンネットストライカーは、小さな部品ですが、安全な運転に欠かせない重要な部品です。もしボンネットストライカーが壊れてしまうと、ボンネットがしっかりと固定されなくなり、走行中に開いてしまう危険性があります。定期的な点検を行い、不具合があれば早めに修理することが大切です。また、ボンネットを閉める際は、しっかりと音がするまで押し込むことで、ボンネットストライカーとボンネットキャッチが確実に噛み合い、安全に固定されます。