ブレーキ液圧

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機能

荷物を積んだ車の安全を守るGバルブ

貨物自動車は、荷物を積んでいる時と積んでいない時で、車体の重さが大きく変わります。この重さの違いは、ブレーキの効き方に大きく影響します。荷物を積んでいない軽い状態だと、ブレーキを強く踏むと車輪がロックしてしまい、大変危険です。これを防ぐために開発されたのがGバルブと呼ばれる装置です。 Gバルブは、ブレーキの油圧を調整する装置で、主に貨物自動車の後輪ブレーキ系統に取り付けられています。この装置は、あらかじめ設定された減速の度合いになると作動を始めます。具体的には、ブレーキペダルを踏んで車が減速し始めると、Gバルブ内部の仕組みが作動し始めます。そして、設定された減速の度合いに達すると、後輪にかかるブレーキの油圧を自動的に調整し、車輪がロックするのを防ぎます。 Gバルブの優れた点は、荷物の有無に関わらず、安定したブレーキの効き具合を保つことができる点です。荷物を積んでいない軽い状態でも、荷物を満載した重い状態でも、Gバルブがブレーキの油圧を適切に調整してくれるため、急ブレーキ時でも車輪がロックする危険性を減らし、安全に停止することができます。 Gバルブは、貨物自動車の安全運行に欠かせない重要な装置の一つと言えるでしょう。積載状態によって大きく変わる車重の変化に対応し、常に安定した制動力を発揮することで、ドライバーの安全運転を支えています。この装置のおかげで、私たちは安心して貨物自動車を利用することができるのです。