ペントルーフ型

記事数:(1)

エンジン

リバースフローエンジンの特性

自動車の心臓部であるエンジンには、様々な種類がありますが、その中で独特な構造を持つのがリバースフローエンジンです。このエンジンは、まるで川がUターンするように、吸気と排気が同じ側から入って出ていく流れになっています。一般的なエンジンでは、吸気と排気はエンジンの反対側から行われますが、リバースフローエンジンはシリンダーヘッドの同じ側に吸気ポートと排気ポートが並んで配置されているのが特徴です。 新鮮な空気と燃料が混ぜ合わされた混合気は、吸気ポートからシリンダー内へと吸い込まれます。シリンダー内で混合気が圧縮され、点火プラグによって爆発的に燃焼することで、ピストンが力強く押し出されます。この燃焼によって生じた排気ガスは、すぐ隣の排気ポートから排出されます。まるで吸気と排気が隣同士でバトンタッチをしているかのようです。この一連の動作により、エンジン内部のガスの流れは非常に単純で、入ってきて、燃えて、出ていくという一筆書きのような流れになります。 このUターン型の流れは、リバースフローエンジンの最も重要な特徴であり、効率的な燃焼を実現する上で大きな役割を果たしています。また、リバースフローエンジンでは、燃焼室の形状に楔形がよく用いられます。これは、吸気ポートと排気ポートを同じ側に配置する構造上、必然的に楔形となるためです。この楔形の燃焼室は、燃焼効率の向上に貢献するだけでなく、エンジンの小型化にも役立っています。リバースフローエンジンは、その独特な構造により、高い燃焼効率とコンパクトな設計を両立できる、優れたエンジンと言えるでしょう。