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車の電動化:P0~P4ハイブリッドシステム

自動車の電動化の流れが加速する中で、様々な組み合わせ式の動力装置が登場しています。これらは、燃料消費量を抑えたり、走行能力を高めることを目指し、動力源としてエンジンと電動機を組み合わせた仕組みを採用しています。中でも、P0からP4と呼ばれる組み合わせ式動力装置は、ヨーロッパの技術開発会社や大手部品製造会社が提案した比較的シンプルな仕組みです。これらの仕組みは、電動機の設置場所や役割によって分類され、それぞれ異なる特徴を持っています。 まずP0は、エンジンの回転を補助する電動機を、エンジンの回転軸とベルトでつなぐ簡単な仕組みです。この電動機は、始動時や加速時の補助、発電機の役割などを担います。比較的安価に導入できるため、燃費改善の入門的な方法として人気です。次にP1は、エンジンと変速機の間にある電動機が、エンジンの始動や変速を滑らかにする役割を果たします。こちらもP0と同様に、導入しやすい仕組みです。P2は、変速機に直接電動機を組み込んだもので、エンジンと電動機の出力を組み合わせることで、力強い加速を実現できます。 P3は、駆動軸に電動機を配置する仕組みで、エンジンを停止した状態での電動走行も可能です。より高度な電動化に一歩近づいたシステムと言えます。最後にP4は、後輪の駆動軸に電動機を配置し、前輪をエンジンで駆動する仕組みです。これにより、四輪駆動を実現でき、走行安定性を向上させる効果があります。このようにP0からP4は、電動機の配置や役割が異なることで、それぞれ異なる特性を発揮します。自動車製造会社は、これらの多様な選択肢を活かすことで、様々な利用者の要望に合わせた電動化戦略を進めています。
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車の燃費向上に貢献するISGとは?

車は、エンジンをかける装置と電気を起こす装置を別々に持っていました。しかし、近年の技術革新により、これらの機能を一つにまとめた装置が登場しました。それが一体型始動発電機、略してISGです。 従来の車では、エンジンをかけるには始動装置(スターター)、電気を起こすには発電機(オルタネーター)と、それぞれ別の装置が必要でした。ISGは、この二つの機能を一つに統合した画期的な装置です。これにより、装置全体の大きさと重さを減らすことに成功しました。部品点数が減ることで、車の設計の自由度も高まり、より広い空間を確保できるようになりました。 ISGの役割は、エンジンをかける、電気を起こすだけにとどまりません。ISGはモーターとしても働くことができるのです。発進時や加速時など、エンジンに大きな力が求められる時に、ISGはモーターとしてエンジンを補助します。これにより、エンジンの負担を軽減し、燃費を向上させる効果があります。また、減速時には、ISGは発電機として働き、発生した電気をバッテリーに蓄えます。この電気は、次にエンジンを始動させるときや、モーターとして使うときに再利用されます。 近年の車の燃費向上への要求はますます高まっています。環境への配慮も、車を選ぶ上で重要な要素となっています。このような状況下で、ISGは環境性能に優れた車の重要な部品として、ますます注目を集めています。ISGを搭載した車は、燃費が良く、環境にも優しい、まさに次世代の車と言えるでしょう。