3角ねじ:精密機器の隠れた立役者
三角ねじとは、読んで字のごとく、切り口が正三角形に近い形をしたねじのことです。ねじ山が三角形をしているため、他の形のねじに比べて、作ることが簡単で、高い精度を出しやすいという特徴があります。
この特徴を生かして、精密な測定が必要となる検査器具や測定機器、例えばマイクロメーターなどによく使われています。マイクロメーターは、物体の厚さなどを精密に測るための道具で、ほんのわずかな狂いも許されないため、三角ねじの高い精度が欠かせません。ねじを回すことで対象物との距離を調整し、目盛を読み取って正確な数値を測ります。三角ねじは、この調整部分の動きを滑らかにし、正確な測定を可能にする重要な役割を担っています。
また、身近なところでは、カメラのレンズを固定するためにも使われています。カメラのレンズは、非常に繊細な部品で、わずかなズレが写真の画質に大きな影響を与えます。三角ねじは、レンズをしっかりと固定し、安定した撮影を可能にする役割を担っています。
その他にも、光学機器や精密機械など、高い精度が求められる様々な分野で三角ねじは活躍しています。一見すると小さな部品ですが、実は私たちの生活を支える精密機器の性能を維持するために、なくてはならない重要な部品と言えるでしょう。普段は目にする機会が少ないですが、影ながら私たちの生活を支える、縁の下の力持ちと言えるでしょう。