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ジェイペグ:画像の圧縮方式

写真の記録方法として広く使われているジェイペグ。この呼び名は、実は正式名称である合同写真専門家集団の頭文字から来ています。では、この合同写真専門家集団とは一体どんなものなのでしょうか。 合同写真専門家集団は、世界共通の規格を決める国際標準化機構と国際電気標準会議の合同技術委員会によって作られました。写真のような静止画を、どうやって小さく記録するか、その方法を決める専門家の集まりです。この専門家集団が定めた規格、つまり写真の記録方法が、ジェイペグと呼ばれるようになったのです。 ジェイペグという名前は、正式名称の英語表記「joint photographic coding experts group」の頭文字からとられています。つまり、「ジェイ(J)」「ピー(P)」「イー(E)」「ジー(G)」を繋げて「ジェイペグ(JPEG)」と呼ぶようになったのです。 ジェイペグの規格は、今ではインターネット上で最もよく使われている写真の記録形式の一つです。ホームページに載っている写真や、インターネットを通じてやり取りされる写真の多くは、このジェイペグ形式で記録されています。また、普段私たちが使っている携帯電話や、写真撮影専用の機器に記録される写真も、ほとんどがこのジェイペグ形式です。 このように、ジェイペグは世界中の写真記録の共通語と言えるほど、広く普及しています。専門家集団が定めた規格のおかげで、私たちは手軽に写真を記録したり、共有したりすることができるようになったのです。
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未来の車内体験:マルチメディアモニター

一九九九年の東京自動車展示会でマツダがお披露目した多機能画面は、近年の車に備え付けられている様々な情報機器の先駆けと言えるでしょう。単に複数の機器を組み合わせたのではなく、それらを使いやすくまとめた装置として提供された点が革新的でした。運転席まわりに設置されたこの装置は、まるで未来の車内空間を体験させてくれるようでした。 当時、カーナビやカーステレオ、テレビといった機器は、それぞれ独立して設置されているのが一般的でした。操作方法も機器ごとに異なり、運転中に複数の機器を操作するのは容易ではありませんでした。マツダの多機能画面は、これらの機器を一つの画面に集約し、共通の操作方法で使えるようにしたのです。これにより、運転者は視線を大きく動かすことなく、必要な情報を簡単に得ることが可能になりました。また、画面に触れることで操作できるタッチパネル式の採用も、当時の車としては非常に先進的でした。 この多機能画面は、単に機器をまとめただけではありませんでした。例えば、ナビゲーションシステムを使用中に電話がかかってきた場合、自動的に画面が切り替わり、通話が終わると元の画面に戻るといった連携機能も備えていました。複数の機器が互いに連携することで、より安全で快適な運転体験を提供することを目指していたのです。 一九九九年の時点では、インターネットの普及も現在ほど進んでおらず、携帯電話もそれほど一般的ではありませんでした。そんな時代に、マツダは多機能画面を通じて、未来の車内空間を提案したのです。この先見性こそが、マツダの多機能画面が、現在の車内娯楽装置の基礎を築いた重要な技術と言われる所以でしょう。まさに時代を先取りした装置であったと言えるでしょう。