メタルガスケット

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エンジン

メタルガスケット:エンジンの心臓を守る堅牢なシール

エンジン内部で、冷却水や油、燃焼ガスなどが漏れないように、部品と部品の隙間を塞ぐ重要な部品に、金属製の詰め物があります。薄い金属の板を何枚か重ねて作られており、金属詰め物と呼ばれています。一枚の金属板を複雑に折り曲げて作ることもありますが、主流は薄い錆びにくい鋼の板を何枚か重ねる方法です。鋼詰め物とも呼ばれ、多くの場合、2枚または3枚の板を重ねて作られています。 構造としては、真ん中に平らな板を挟み、その上下に縁を山のように盛り上げた板を重ねるのが一般的です。縁の山の部分は、珠のように見えることから、珠と呼ばれています。平らな板を珠付きの板で挟む構造も稀にありますが、主流ではありません。 金属詰め物の多くは、中央の平らな板と、上下の珠付きの板で構成されています。珠付きの板は、部品と部品の間に挟まれた時に、珠の部分だけが部品に接触します。これにより、面全体で圧力が分散されるのを防ぎ、珠の部分に高い圧力が集中します。この高い圧力によって、隙間をしっかりと塞ぎ、液体の漏れを防ぐことができるのです。まさに、エンジン内部の様々な液体の漏れを防ぐ、縁の下の力持ちです。エンジン内部の心臓部を守る、堅固な壁と言えるでしょう。
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サンドイッチガスケット:消えゆく部品

「構造と材料」と題した通り、自動車のエンジンに使われている部品の一つ、サンドイッチガスケットの構造と材料について詳しく説明します。このガスケットは、名前が示すように、複数の材料を層状に重ね合わせた構造をしています。基本的な構造は3層で、薄い鉄の板と、やや厚みのある鋼の板の間に、クッションの役割を果たす石綿を挟み込んでいます。この石綿は、燃焼室のような高温高圧な環境下でも耐えられるように選ばれています。 サンドイッチガスケットは、単に板を重ねただけでなく、シール性を高めるための工夫が凝らされています。燃焼室の周囲では、鉄の板部分を内側に折り曲げて、小さな輪のような形、いわゆる「つば」状に加工しています。これにより、面全体に均等に圧力がかかるようになり、高いシール性能を確保しています。 エンジン内部には、オイルや冷却水が流れるための小さな穴がいくつも開いています。サンドイッチガスケットは、これらの穴の周りにも「つば」状の加工を施しています。これは、石綿にオイルや冷却水が染み込むのを防ぐための工夫です。もし石綿に液体が染み込んでしまうと、ガスケットの性能が低下し、エンジン不調の原因となる可能性があります。 ほとんどのサンドイッチガスケットは鉄と鋼、そして石綿の3層構造ですが、稀に、鋼の板を使わずに、鉄の板と石綿だけで作られたものも見つかっています。これは、当時の製造技術や材料の入手状況など、様々な要因が影響していたと考えられます。このように、サンドイッチガスケットは、限られた条件の中で、最大限の性能を発揮できるよう、様々な工夫が凝らされた、当時の技術の粋を集めた部品と言えるでしょう。