車体振動対策の秘密兵器:メルシート
メルシートとは、車の車体に使われる制振材のことです。薄い板状の形をしており、熱を加えると柔らかくなり、冷えると固まる性質を持っています。この性質から、溶けてくっつくシートという意味で、メルシートと呼ばれています。
メルシートの主な材料は、道路舗装などにも使われるアスファルトです。アスファルトは熱で溶けて、冷えると固まる性質があります。この性質を利用し、メルシートを車体の金属板に貼り付け、熱を加えます。すると、メルシートは柔らかくなり、金属板の形状に合わせてぴったりとくっつきます。冷えて固まると、まるで金属板と一体になったようになります。
メルシートは、車内で発生する様々な騒音や振動を吸収する働きをします。車が走ると、エンジンやタイヤ、風など、様々な原因で車体が振動します。この振動が金属板に伝わると、音が発生し、車内に響いてしまいます。メルシートを貼り付けることで、この振動を吸収し、音を小さくする効果があります。
メルシートは、様々な場所に貼り付けることが出来ます。例えば、ドアの内側、床下、天井など、車内の様々な場所に貼り付けることで、車全体を静かにすることができます。特に、音が響きやすい空洞部分に貼り付けると、効果が高くなります。
メルシートを使うことで、車内は静かで快適な空間になります。騒音が小さくなることで、運転時の疲労が軽減され、同乗者との会話も聞き取りやすくなります。また、オーディオの音質も向上し、より快適なドライブを楽しむことができます。