安全運転の視界確保:リヤデフォッガー
空に浮かぶ雲と同じように、自動車の窓ガラスにも曇りが発生することがあります。これは、空気中に含まれる水分が冷やされて、目に見える細かい水滴に変化する現象です。まるで、透明なガラスに白いベールがかかったような状態になり、視界を悪くします。
この曇りは、特に気温が低い時や、雨が降っている時によく見られます。なぜなら、車内と車外の温度差が大きくなると、窓ガラスの温度が急激に変化するからです。温度が下がった窓ガラスの表面付近では、空気中の水分を保持する能力が下がり、余分な水分が小さな水滴となって現れます。これが曇りの正体です。
特に、リヤウインドウはフロントガラスに比べて曇りやすい傾向があります。フロントガラスにはエアコンの風が直接当たるため、曇りが発生しにくく、また発生してもすぐに取り除かれます。一方、リヤウインドウは空調の影響を受けにくいため、温度差によって発生した曇りが長く残りやすいのです。
また、車内の人数が多い場合も、曇りが発生しやすくなります。人は呼吸をする際に水分を排出するため、車内の人数が多いほど、空気中の水分の量が増え、曇りが発生しやすくなるのです。
窓ガラスの曇りは、運転中の視界を遮り、大変危険です。安全運転のためには、曇りを素早く取り除くことが重要です。エアコンの風を窓ガラスに直接当てる、デフロスター機能を使う、曇り止めスプレーを使用するなど、様々な方法で曇りを取り除き、安全な視界を確保しましょう。