ロックアップ

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駆動系

燃費向上に貢献!ロックアップ機構の秘密

車は、動き出す時や速度を上げる時に大きな力が必要ですが、一定の速度で走る時にはそれほど大きな力は必要ありません。この力の強弱をスムーズに切り替えるために、トルクコンバーターという装置が使われています。これは、いわば扇風機のような仕組みで、エンジンからの力を液体を通して変速機に伝えます。液体の流れを利用することで、滑らかな動き出しと変速を可能にしています。 しかし、液体を介して力を伝えるため、どうしてもロスが発生してしまいます。これは、扇風機の風を全て受け止められないのと同じで、全ての力が伝わるわけではないからです。このロスは、燃費を悪くする原因の一つとなっています。そこで、燃費を良くするためにロックアップ機構というものが考えられました。 ロックアップ機構は、状況に応じてトルクコンバーターを使ったり使わなかったりする仕組みです。一定の速度で走っている時など、大きな力が必要ない時は、トルクコンバーターを使わずにエンジンと変速機を直接繋ぎます。こうすることで、液体を介した際のロスが無くなり、燃費が良くなります。 例えるなら、自転車に乗っている時を考えてみましょう。漕ぎ出しや坂道を登る時は、ギアを軽くしてペダルを速く回します。これはトルクコンバーターが仕事をしている状態です。平坦な道を一定の速度で走る時は、ギアを重くしてペダルをゆっくり回します。これがロックアップ機構が作動し、エンジンと変速機が直結している状態です。 このように、ロックアップ機構は、状況に応じてトルクコンバーターと直結を切り替えることで、滑らかな走りを実現しつつ、燃費も向上させる賢い仕組みです。まるで、車の走り方を理解しているかのように、必要な時に必要な働きをしてくれる縁の下の力持ちと言えるでしょう。