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車の構造

荷台オフセット:トラックの安定性への影響

荷台位置のずれ、荷台オフセットとは、荷物を積む荷台の中心と、後ろの車輪の中心を横から見た時の距離の差のことを指します。この距離は、荷台の配置が車全体にどう影響するかを示す大切な数値です。荷台オフセットは、車の安定した走り、荷物を積める量、燃料の消費量に大きく関わってきます。 荷台の中心が後ろの車輪よりも前方にずれている場合を「プラスオフセット」と言います。プラスオフセットでは、荷物の重さが前の車輪に集中しやすくなります。駆動力を伝える後ろの車輪にかかる重さが軽くなるため、地面をしっかりと捉えにくくなり、滑りやすくなってしまいます。特に、雨や雪の路面では、後ろの車輪が空転しやすくなるため、注意が必要です。 反対に、荷台の中心が後ろの車輪よりも後方にずれている場合を「マイナスオフセット」と言います。マイナスオフセットでは、後ろの車輪への負担が大きくなります。後ろの車輪に荷重が集中することで、ハンドル操作が重くなったり、カーブを曲がるときに車体が不安定になることがあります。 荷物が後ろに偏ると、ブレーキをかけたときに前の車輪が浮き上がりやすくなるため、危険です。また、ハンドル操作への影響も大きいため、安全運転を心がける必要があります。 最適な荷台オフセット値は、車の用途や積む荷物によって変わってきます。例えば、重い荷物を運ぶ車では、荷重バランスを考慮してオフセット値を調整する必要があります。また、オフロード走行が多い車では、悪路での走破性を高めるために、オフセット値を調整することもあります。荷台オフセットを正しく理解することは、安全で効率的な車の運用につながります。荷物の積み方や、車の特性を理解し、安全運転を心がけましょう。