電気自動車の心臓部、車載型充電器の進化
電気自動車を走らせるには、電気の力が必要です。この電気をためておくのが、バッテリーと呼ばれる部品です。そして、このバッテリーに電気を送るための装置が、車載型充電器です。
車載型充電器は、家庭にあるコンセントから電気を取り込みます。コンセントから送られてくる電気は、そのままではバッテリーに充電できません。電圧や電流の大きさがバッテリーに合っていないからです。そこで、車載型充電器は、コンセントからの電気の種類を変換し、バッテリーに適した電気の種類に変えます。ちょうど、外国の電化製品を使う際に、変圧器を使って電圧を変えるのと同じような働きです。
車載型充電器は、いわば電気自動車のエネルギー補給を行うための重要な部品であり、人間の体でいえば、食事から栄養を吸収する消化器官のような役割を果たしています。以前は、この充電器が大きく、車の中に搭載するには場所を取りすぎていました。しかし、技術の進歩によって小型化、軽量化が進み、今ではほとんどの電気自動車に搭載されるほど小型になっています。かつては大きな荷物だったものが、今ではポケットに入るほど小さくなったと考えると、その進化の度合いがよくわかるでしょう。
この小型化という進化が、電気自動車の普及を大きく後押ししたと言えるでしょう。もしも車載型充電器が大きくて重いままであったら、電気自動車を作るのも難しかったでしょうし、電気自動車に乗る人も少なかったはずです。このように、車載型充電器は電気自動車の発展に欠かせない重要な部品なのです。小型軽量化によって、車内のスペースを広く取れるようになったこと、そして、車の燃費向上にも貢献していることは、見逃せない点です。今後も、更なる小型化、高効率化といった技術革新が期待されています。