所有権

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手続き

クルマの所有権:登録から抹消まで

車を自分の物として自由にできる権利、それが所有権です。これは、車を運転できる運転免許とは全く違うものです。運転免許は車を動かす資格を証明するもので、所有権は車そのものに対する権利です。たとえ運転免許を持っていても、所有権がない車を勝手に売ったり、譲ったりすることはできません。 所有権があれば、車をどのように使うか、全て自分で決めることができます。例えば、毎日通勤に使う、週末にドライブを楽しむ、あるいは使わない時は駐車場に置いておく、といった自由があります。さらに、車を売ったり、誰かに譲ったり、廃車にする権利も所有者だけが持っています。レンタカーを例に考えてみましょう。レンタカーは借りている期間だけ運転できますが、自分の好きなように売ったり廃車にすることはできません。これは、レンタカー会社が車の所有権を持っているからです。 所有権は、責任と表裏一体です。車を所有するということは、その車に関わる責任も負うということになります。事故を起こした場合の損害賠償責任や、毎年かかる税金の支払い義務は、所有者にあります。また、駐車場の確保や日々の点検、車検の費用なども所有者が負担しなければなりません。これらの費用や責任を理解せずに車を購入すると、後々困ることになるかもしれません。ですから、車を買う時は、所有権についてよく理解し、責任を持って所有することが大切です。所有権と責任をしっかりと理解することで、安全で楽しい車生活を送ることができます。
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譲完証:車の名義変更に必要な書類

譲完証とは、正式には『譲渡証明書及び完成検査終了証』と呼ばれる書類で、中古車を売買する際に、所有者を変更するために欠かせない書類です。これは、譲渡証明書と完成検査終了証という二つの大切な書類が一つになったものです。 譲渡証明書の部分には、前の持ち主と新しい持ち主の情報が書き込まれています。これは、売買契約に基づいて、車の所有権が正しく新しい持ち主に移ったことを証明するものです。売買契約書と同様に、譲渡証明書も車の所有権を移転する上で重要な法的効力を持つ書類ですので、大切に保管する必要があります。 完成検査終了証は、その車が国の定めた安全基準や環境基準を満たしていることを示すものです。新車として初めて登録する時や、車検を通った時に発行されます。この検査は、ブレーキやライトの機能、排気ガスなどが基準値内にあるかをチェックするもので、安全に公道を走るために必要な検査です。 この二つの書類が一つになった譲完証は、名義変更の手続きを簡単にするためにとても重要な役割を果たします。もし譲完証が無ければ、新しい持ち主は自分の名義に車を変更することができません。ですから、中古車を買う時は、必ず譲完証があるかどうかを確認しましょう。 また、譲完証は偽造される可能性もあるため、注意が必要です。記載されている内容をよく確認し、少しでもおかしいと感じるところがあれば、すぐに販売店に問い合わせるなどして、トラブルに巻き込まれないように気をつけましょう。譲完証には過去の持ち主の情報も記載されているので、それらをよく確認することで、その車の過去の使われ方などを知ることができ、安心して車を買うことができます。