排ガス低減

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ハイブリッド

蓄圧式ハイブリッド:未来の車

車は走るために燃料を燃やして力を得ていますが、ブレーキを踏んで車を止める時には、その動いていた力が熱に変わって捨てられてしまいます。もったいないですよね。そこで、捨ててしまう力を別の形で取っておいて、再び走る力に変えることができれば、燃料をもっと節約できます。その一つの方法が、今回ご紹介する蓄圧式混合動力方式です。 この方式では、ブレーキを踏む時、普段捨ててしまう力を油を圧縮する力に変えます。自転車の空気入れを想像してみてください。ポンプを押すと、中の空気は縮められて圧力が高くなりますよね。同じように、油を専用のポンプで圧縮して、空気や窒素のような気体と一緒にタンクに閉じ込めます。このタンクの中では、まるで縮められたバネのように、大きな力が蓄えられています。 では、蓄えた力はどうやって使うのでしょうか? 加速したい時には、この高圧になった気体の力で油圧モーターを回します。油圧モーターは、水車のように、油の流れで羽根車を回し、動力を生み出す装置です。このモーターが生み出した力が、エンジンの動力を助けるのです。つまり、一度ブレーキで捨てられるはずだった力が、再び車を動かす力として使われているわけです。 この蓄圧式混合動力方式と、電気で動くよく知られた混合動力車との一番の違いは、力を蓄える方法にあります。電気の混合動力車は大きな電池に電気を溜めますが、蓄圧式では気体の圧力として力を蓄えます。 また、ブレーキの仕組みにも工夫があります。ブレーキペダルを軽く踏んだ時は、まず油圧モーターが作動して、減速する力を利用してタンクに気体を圧縮し始めます。さらに強くブレーキを踏む必要がある場合は、通常のブレーキが作動して確実に車を止めます。このように、二段階のブレーキシステムによって、出来る限り多くのエネルギーを回収するように工夫されています。
エンジン

快適な始動:アフターグローシステム

寒い時期の車のエンジン始動は、まるで冷え切った体に鞭打つように大変です。特に、軽油を使うディーゼルエンジンは、気温が低いと始動しにくいことがあります。これは、ディーゼルエンジンが燃料に火をつける仕組みが、ガソリンエンジンとは違うためです。ガソリンエンジンは点火栓を使って火花を飛ばし、燃料に火をつけますが、ディーゼルエンジンは空気を圧縮して高温にし、そこに燃料を噴射して自己着火させています。しかし、気温が低いと、エンジンが冷え切っているため、圧縮しても十分な温度に達せず、燃料に火がつきにくいのです。 そこで登場するのが、ディーゼルエンジンの始動を助けるための装置「グロープラグ」です。グロープラグは、電気を使って熱を生み出す部品で、エンジンの燃焼室に取り付けられています。エンジンを始動する前に、グロープラグに通電して熱することで、燃焼室内の温度を上げます。まるで寒い冬の朝、温かい飲み物で体を温めるように、グロープラグはディーゼルエンジンの冷えた燃焼室を温め、燃料への着火を促します。 グロープラグが温めるおかげで、圧縮された空気の温度が上がり、燃料が噴射されるとスムーズに火がつきます。これにより、寒い冬場でもディーゼルエンジンをスムーズに始動することができるのです。近年の自動車技術の進歩により、グロープラグの性能も向上し、予熱時間も短縮されています。以前は、キーを回してから少し待たなければエンジンがかかりませんでしたが、今ではほとんど待つことなく始動できる車種も増えています。グロープラグは、ディーゼルエンジンにとって、寒い冬の心強い味方と言えるでしょう。まるで、凍える体に温かい息を吹きかけてくれる、そんな存在なのです。