整備重量

記事数:(1)

エンジン

車の心臓、エンジンの重量について

車を語る上で、心臓部とも言える機関の重さは大切な要素です。機関の重さは、大きく分けて整備時重さと乾燥時の重さの二種類があります。整備時重さとは、機関油や冷やし水など、実際に機関が動くために必要な液体が満たされた状態での重さのことです。整備時重さで測ることで、実際に車に搭載された状態での重さを把握できます。つまり、車がどれだけの重さを支え、動かす必要があるのかを理解するのに役立ちます。 一方、乾燥時の重さは、これらの液体を抜いた状態での重さです。一般的に「機関重さ」とだけ言う場合は、この乾燥時の重さを指すことが多いです。乾燥時の重さは、機関そのものの重さを知るのに役立ちます。素材や部品構成、製造方法など、機関の設計思想が反映されるため、技術的な観点から比較検討する際に重要となります。 例えば、同じ排気量でも、乾燥時の重さが軽い機関は、より高度な技術が使われている可能性が高いと言えるでしょう。材料の工夫や部品点数の削減など、様々な努力が重ねられているからです。 しかし、競技用自動車の世界では、空気の吸入や排出に関わる部品、電気を作る装置などを除いた、機関本体だけの重さを指す場合もあります。このように、機関の重さは状況によって定義が異なるため、注意が必要です。それぞれ重さの種類が何を意味するのかを理解することで、より正確に機関の性能を評価することができます。例えば、カタログに記載されている機関の重さが整備時なのか乾燥時なのかを確認することで、他の車と正しく比較することができます。また、競技用自動車の設計者は、乾燥時の重さを基準に軽量化を図ることで、より速く走る車を開発することができます。