あゆみ板:車への積載を助ける縁の下の力持ち
あゆみ板とは、文字通り荷台への「あゆみ」を助ける板のことです。トラックの荷台は地面より高く、車両や重機をそのまま自走させて積み込むのは困難です。そこで、地面と荷台の間に橋渡しをするようにあゆみ板を架けることで、高低差をなくし、スムーズな積み込みを可能にします。
あゆみ板が特に活躍するのは、自走はできるものの、クレーンで吊り上げるには大きすぎる、あるいは重すぎる貨物を扱う場合です。例えば、オートバイや農作業で使うトラクター、工事現場で活躍するショベルカーなどを想像してみてください。これらの車両は、自重が重いためクレーンでの積み下ろしには大きな負担がかかります。また、車両によっては形状が複雑で、クレーンで吊り上げるのが難しい場合もあります。このような時に、あゆみ板を使えば、車両自体のエンジンを使って荷台に乗り込ませることができるのです。
あゆみ板の材質は、主にアルミや鉄が用いられます。アルミ製のあゆみ板は軽量で持ち運びしやすいという利点があり、一方、鉄製のあゆみ板は強度が高く、重量のある貨物にも対応できます。また、あゆみ板の表面には滑り止め加工が施されていることが多く、安全に積み込み作業を行えるよう工夫されています。
このように、あゆみ板は、様々な貨物の積み込み作業を効率化し、作業者の負担を軽減する上で、なくてはならない存在です。積み込み作業の縁の下の力持ちとして、物流や建設現場など、様々な場面で活躍しています。