絶対圧

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エンジン

吸気管圧力:エンジンの呼吸を知る

吸気管圧力とは、読んで字のごとく、エンジンの吸気管、つまり空気を取り込む管の中の空気の圧力のことを指します。この圧力はエンジンの調子を知る上で、とても大切な目安となります。なぜなら、エンジンは空気と燃料を混ぜて燃焼させることで力を生み出しており、吸気管圧力はエンジンに吸い込まれる空気の量を反映しているからです。 エンジンが動いている時、ピストンは上下運動を繰り返しています。ピストンが下降する時、吸気管内の空気はエンジン内部に吸い込まれます。この時、ピストンの動きによって吸気管内は一時的に真空に近い状態になり、外気圧よりも低い圧力、つまり負圧が生じます。反対に、ピストンが上昇する時は吸気管への空気の流入が一時的に止まるため、圧力は少し上がります。 この吸気管内の圧力の変化は、エンジンの回転数やアクセルの踏み具合、それにエンジンの状態によって大きく変わります。例えば、アクセルペダルを深く踏み込むと、エンジンはより多くの空気を必要とするため、ピストンの動きも活発になり、吸気管内の負圧は大きくなります。逆に、エンジンがアイドリング状態の時は、必要な空気の量が少ないため、負圧は小さくなります。 吸気管圧力は、大気圧を基準とした負圧で表される場合と、完全な真空を基準とした絶対圧で表される場合があります。どちらの方法でもエンジンの状態を把握する上で貴重な情報を与えてくれます。もし吸気管圧力が通常よりも低い場合、空気の通り道である吸気管やエアクリーナーが詰まっている可能性があります。また、吸気バルブに不具合があることも考えられます。逆に、吸気管圧力が通常よりも高い場合は、排気ガスがうまく出ていかないなどの問題が考えられます。吸気管圧力を知ることで、エンジンの不調を早期に発見し、大きな故障を防ぐことに繋がります。
機能

ゲージ圧:車の圧力を読み解く

車のタイヤの空気圧を測る時、私たちが普段目にしているのは「基準圧」からの差、つまりゲージ圧です。ゲージ圧とは、周りの空気の圧力、すなわち大気圧をゼロと基準として、そこからの圧力の増減を表す値です。例えば、タイヤの空気入れに表示されている圧力値はゲージ圧です。空気入れの計器は、タイヤ内部の空気圧とタイヤの外の大気圧との差を示しています。 タイヤの空気入れを使って、タイヤに空気を入れる場面を想像してみましょう。空気入れの計器が1気圧を示している場合、これは大気圧をゼロとした時の圧力、つまりゲージ圧が1気圧であることを意味します。しかし、タイヤ内部の実際の空気圧は、大気圧1気圧とゲージ圧1気圧を合わせた2気圧になります。タイヤには、常に大気圧がかかっており、それに加えて空気入れで空気を注入することで、タイヤ内部の圧力は大気圧よりも高くなります。この大気圧よりも高い分の圧力がゲージ圧です。 私たちが普段、自動車関連で目にする圧力値の多くは、このゲージ圧で表示されています。例えば、タイヤの空気圧の推奨値や、エンジンの圧縮圧力などもゲージ圧で表記されます。これは、自動車の部品や装置は、常に大気圧にさらされているため、大気圧を基準とした圧力値、つまりゲージ圧を使う方が実用的だからです。絶対圧という、真空を基準とした圧力の表示方法もありますが、自動車関連では、ゲージ圧の方が一般的です。 ゲージ圧を理解することは、自動車の整備や点検を行う上で非常に重要です。タイヤの空気圧管理やエンジンの状態確認など、様々な場面でゲージ圧の知識が役立ちます。適切なゲージ圧を維持することで、自動車の安全な走行と性能維持に繋がります。例えば、タイヤの空気圧が適正値より低いと、燃費が悪化したり、走行安定性が損なわれたりする可能性があります。逆に、空気圧が高すぎると、タイヤの摩耗が早まったり、バーストの危険性が高まったりします。ですから、自動車を安全に運転するためにも、ゲージ圧の意味を正しく理解しておく必要があります。