車の燃費を左右する総発熱量とは?
車は、燃料を燃やすことで力を得ています。燃料が燃えるということは、空気中の酸素と燃料が結びつく化学反応で、この反応によって熱と光が出ます。この熱こそが、車を動かすための力の源です。
燃料が燃えて出る熱の量を発熱量と言います。発熱量は、燃料の種類によって違います。例えば、同じ量を燃やしても、灯油とガソリンでは出る熱の量が違います。発熱量の大きい燃料は、少ない量でもたくさんの熱を出すので、車をより長く走らせることができます。つまり、発熱量が大きい燃料ほど燃費が良くなるということです。
この発熱量は、燃料をどれくらいうまく使えるかを考える上でとても大切な要素です。同じ量のガソリンでも、エンジンの種類や車の重さ、運転の仕方によって、どれだけの熱を力に変えられるかが変わってきます。
発熱量の大きい燃料を使うことは、燃費を良くするための方法の一つですが、それだけではありません。エンジンの改良や、車の軽量化、無駄な加速や減速をしない運転など、燃費を良くするための工夫はたくさんあります。
燃料を燃やして熱を作る過程で、必ずしも全ての熱が車の動力に変換されるわけではありません。一部は、排気ガスとして外に逃げてしまったり、エンジンを冷やすために使われたりします。熱を無駄なく力に変える、効率の良いエンジンを作ることも、燃費向上には欠かせません。
車にとって、燃料の燃焼と熱は切っても切り離せない関係です。発熱量を理解し、燃料を効率的に使うことで、環境への負担を減らし、燃料コストを抑えることに繋がります。