自動車登録令

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手続き

クルマの所有権:登録から抹消まで

車を自分の物として自由にできる権利、それが所有権です。これは、車を運転できる運転免許とは全く違うものです。運転免許は車を動かす資格を証明するもので、所有権は車そのものに対する権利です。たとえ運転免許を持っていても、所有権がない車を勝手に売ったり、譲ったりすることはできません。 所有権があれば、車をどのように使うか、全て自分で決めることができます。例えば、毎日通勤に使う、週末にドライブを楽しむ、あるいは使わない時は駐車場に置いておく、といった自由があります。さらに、車を売ったり、誰かに譲ったり、廃車にする権利も所有者だけが持っています。レンタカーを例に考えてみましょう。レンタカーは借りている期間だけ運転できますが、自分の好きなように売ったり廃車にすることはできません。これは、レンタカー会社が車の所有権を持っているからです。 所有権は、責任と表裏一体です。車を所有するということは、その車に関わる責任も負うということになります。事故を起こした場合の損害賠償責任や、毎年かかる税金の支払い義務は、所有者にあります。また、駐車場の確保や日々の点検、車検の費用なども所有者が負担しなければなりません。これらの費用や責任を理解せずに車を購入すると、後々困ることになるかもしれません。ですから、車を買う時は、所有権についてよく理解し、責任を持って所有することが大切です。所有権と責任をしっかりと理解することで、安全で楽しい車生活を送ることができます。
規制

クルマと政令:安全・環境基準の理解

国民全体の暮らしに関わる様々な決まり事を定めたものを政令といいます。これは、憲法や法律に基づいて、内閣が定める命令の一種です。国の最高法規である憲法の下に位置づけられ、法律と同じく、国民にとって守るべき大切な規則です。法律は国会で作られますが、政令は内閣が決めます。国務大臣が署名し、内閣総理大臣が連署することで効力が生じ、官報で広く知らされることで、国民に周知されます。 政令は、法律だけでは細かい点が決められていない部分を補う役割を担っています。例えば、法律で「安全な乗り物」と定められていても、具体的にどのような基準を満たせば安全といえるのか、はっきりとは分かりません。そこで、政令によって具体的な数値や基準を定めることで、法律の運用が円滑に進むようにするのです。法律で「安全な速度」とだけ書かれていても、具体的な速度が分からなければ、運転する人はどれくらいの速度で運転すれば良いのか分かりません。政令で「時速何キロメートル以下」のように具体的な数値を定めることで、初めて「安全な速度」が明確になります。 また、法律で定められた制度がいつから始まるのか、あるいは、既に存在する制度との兼ね合いをどうするのかといった、移行のための措置も政令で定められます。新しい制度が始まる時、急に古い制度をなくしてしまうと混乱が生じる可能性があります。政令で新しい制度と古い制度の移行期間を設け、混乱を防ぐのです。 法律と同じく、政令にも国民に対する拘束力があり、違反すると罰を受けることがあります。ですから、日々の暮らしの中で関係する政令の内容を理解しておくことは大切です。例えば、自動車を運転する人は、道路交通法だけでなく、道路交通法施行令といった関連する政令についても知っておく必要があるでしょう。自分たちの生活にどのような政令が関わっているのか、意識してみるのも良いかもしれません。