逆火

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エンジン

バックファイヤー:エンジンの逆火現象

車は、燃料と空気を混ぜた混合気を爆発させて動力を得ています。この爆発は、通常エンジンの心臓部である筒の中で起こります。しかし、時にこの爆発が筒の外、空気を吸い込む側で起こってしまうことがあります。これが逆火と呼ばれる現象です。逆火は、別名バックファイヤーとも呼ばれ、ポンという音と共に、時には吸い込み口から火が噴き出すこともあります。 車は、筒の中のピストンが上下することで混合気を吸い込み、圧縮し、そして小さな火花で爆発させます。この一連の動作は、まるで呼吸をするように、とても正確なタイミングで行われています。しかし、このタイミングが狂うと、逆火が起こることがあります。例えば、火花が飛ぶタイミングが早すぎたり遅すぎたりすると、混合気がきちんと爆発しなかったり、吸い込み口にまで燃え広がったりするのです。また、空気を取り込むための弁の開閉タイミングがずれても、逆火が起こる可能性があります。 逆火は、決して軽く見ていい現象ではありません。吸い込む空気をきれいにする部品や、混合気を吸い込むための弁、そしてエンジンの心臓部であるピストンにまで、大きな損傷を与える可能性があります。最悪の場合、エンジンが動かなくなってしまうこともあります。逆火は、まるでエンジンの咳のようなもの。ただの咳と安易に考えて放置せず、異変を感じたらすぐに専門家に見てもらうことが大切です。適切な処置を行うことで、エンジンの寿命を延ばし、安全な運転を続けることができます。