過充電

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メンテナンス

車のバッテリー過充電:危険と対策

車の動力源である蓄電池は、電気を化学変化によって蓄えたり、放出したりする装置です。充電とは、使い切った電気を再び蓄電池に詰め込む作業のことを指します。この充電作業において、蓄電池内部の液体の濃さが決まった値に達したにも関わらず、充電を続けてしまうと、過充電の状態になります。通常、この液体の濃さが1.26に達した時点で、十分に充電されたと判断されます。しかし、この濃さに達した後もさらに充電を続けると過充電となり、蓄電池に良くない影響を与えてしまいます。 過充電になると、蓄電池内部の液体が分解され、水素ガスと酸素ガスが発生します。これらのガスは引火性が高いため、火花などが発生すると爆発の危険性があります。また、過充電は蓄電池の寿命を縮める大きな原因となります。繰り返し過充電を行うと、蓄電池内部の金属板が劣化し、蓄えられる電気の量が減ってしまいます。さらに、蓄電池の温度が上昇し、内部の部品が損傷することもあります。 こうした問題を防ぐため、最近の車には過充電を防ぐ仕組みが備わっています。充電器は、蓄電池の濃度を監視し、適切な充電量を自動的に調節する機能を持っています。しかし、古い車や一部の充電器では、このような機能が搭載されていない場合があります。そのため、充電器の説明書をよく読み、正しい方法で充電を行うことが重要です。充電中は、蓄電池の状態を定期的に確認し、異常な発熱や異臭がないか注意深く観察しましょう。もし異常が見つかった場合は、すぐに充電を中止し、専門の業者に相談することをお勧めします。適切な充電を行うことで、蓄電池の寿命を延ばし、安全に車を運転することができます。