電磁弁

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機能

車の様々な場所で活躍するソレノイド

ソレノイドは、電気を流すと磁力を生み出す、筒の形をしたコイルです。コイルとは、導線をぐるぐると巻いたもので、ソレノイドはこのコイルが中心となっています。ここに電気を流すと、不思議なことにコイルの内部に磁場が発生するのです。この磁場は、棒磁石のようにN極とS極を持ち、磁力線を発生させます。 ソレノイドの内部には、鉄のような磁石に吸い寄せられやすい材質でできた芯(鉄心)が配置されていることが多いです。電気を流すと発生した磁場によって、この鉄心が引き寄せられます。電気を止めると磁場も消えるため、鉄心は元の位置に戻ります。この鉄心の動きを利用して、様々な機械を動かすことができるのです。例えば、自動車のドアの鍵を開けるときのカチッという音は、ソレノイドが鉄心を動かして鍵の機構を操作している音です。 ソレノイドの大きな利点は、流れる電気の量を調整することで、磁力の強さを簡単に変えられることです。電気をたくさん流せば強い磁力が発生し、鉄心を勢いよく動かすことができます。逆に電気を少しだけ流せば、弱い磁力で鉄心をゆっくり動かすことも可能です。このため、非常に細かい制御が必要な機械にもソレノイドは適しています。 さらに、ソレノイドは構造が単純です。コイルと鉄心というシンプルな部品でできているため、小型化や軽量化が容易です。また、電気のオンオフに対する反応速度も非常に速いという特徴があります。これらの特性から、ソレノイドは自動車以外にも、洗濯機、自動販売機、医療機器など、様々なところで幅広く使われています。