電解液

記事数:(2)

メンテナンス

バッテリー比重計:車の健康診断

車の心臓部ともいえる電池、その状態を測る道具が電池比重計です。電池比重計を使うことで、電池が元気かどうかを簡単に調べることができます。 車の電池の中には、電気をためるために薄い硫酸の液が入っています。この液は電解液と呼ばれ、電池が充電されているときは濃い状態、放電されているときは薄い状態になります。この液の濃さを調べるのが電池比重計です。 電池比重計は、スポイトのような形をした管の中に浮きが入っています。電解液を管の中に吸い上げると、浮きが浮き沈みします。液が濃いときは浮きが多く沈み、薄いときはあまり沈みません。浮きの沈み具合で目盛を読み取ることで、電池の充電状態を数値で知ることができます。 車の電池は、エンジンをかける時だけでなく、ライトや冷暖房、音楽を流す機器など、様々な装置に電気を送っています。もし電池が弱っていると、これらの装置がうまく動かなかったり、最悪の場合、エンジンがかからなくなることもあります。特に寒い時期は、電池の働きが鈍くなりやすいので、注意が必要です。 電池比重計を使うことで、電池の状態を早めに把握し、適切な対処をすることができます。例えば、比重が低い場合は充電が必要ですし、比重がなかなか上がらない場合は電池の寿命が近いサインかもしれません。定期的に電池比重計でチェックすることで、突然のトラブルを防ぎ、安全で快適な運転を続けることができるでしょう。これはまるで、人間の健康診断のように、車の健康状態を定期的に確認する大切な道具と言えるでしょう。
消耗品

進化した車のバッテリー:メンテナンスフリーとは?

車の心臓部であるエンジンを始動させ、様々な電気仕掛けを動かすには、バッテリーという部品が欠かせません。かつてのバッテリーは、こまめな世話が必要でした。バッテリーの中には「バッテリー液」と呼ばれる液体が満たされており、これが減ってしまうとエンジンが始動しなくなることもありました。そのため、ドライバーは定期的にバッテリー液の量を自分で確認する必要がありました。よく利用されたのが、ガソリンを入れてもらう場所です。そこで、お店の人がバッテリー液の量を測る道具を使って点検し、減っている場合には「精製水」という純度の高い水を補充してもらっていました。また、使っていなくても自然に電気が減ってしまう「自己放電」という現象も、当時のバッテリーでよく見られました。長期間車を動かさないでおくと、バッテリーが上がってしまい、エンジンが始動しなくなることも珍しくありませんでした。 しかし、技術の進歩とともに、バッテリーの構造や材料は大きく変わりました。今では「メンテナンスフリーバッテリー」と呼ばれる、ほとんど手のかからないバッテリーが主流となっています。この新しいタイプのバッテリーは、特殊な構造によってバッテリー液の減少を抑え、自己放電も大幅に減らすことに成功しました。そのため、以前のようにドライバーが自分でバッテリー液を点検したり補充したりする必要はほとんどなくなりました。これは、車の持ち主にとって大きな喜びです。手間をかけずに安心して車を使えるようになったことは、車の進化における大きな一歩と言えるでしょう。さらに、近年の電気で走る車の普及に伴い、バッテリーの重要性はますます高まっています。より長く使える、より多くの電気を蓄えられる、より安全なバッテリーの開発が、これからの車社会を支える重要な課題となるでしょう。