4リンク

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駆動系

5リンク式サスペンション:乗り心地と操縦性の両立

5本のアームで構成された、5リンク式サスペンションは、車輪と車体を繋ぐ重要な部品です。4本のアームと1本の横方向の棒を組み合わせることで、快適な乗り心地と優れた操作性を両立しています。 4本のアームは、それぞれ異なる役割を担っています。上の2本のアームは、アッパーアームと呼ばれ、車輪が上下に動く際に、その動きを滑らかに制御します。下の2本のアームはロアアームと呼ばれ、路面からの衝撃を吸収し、車体に伝わる振動を軽減します。4本のアームが協調して働くことで、車輪は常に路面にしっかりと接地し、安定した走行を可能にします。 横方向の棒は、ラテラルロッドと呼ばれ、車軸が左右に動くのを抑制する役割を担っています。カーブを曲がるときや、横風を受けた時など、車体が傾こうとする力を抑え、安定した姿勢を保ちます。このラテラルロッドがあることで、運転者は安心してハンドル操作を行うことができます。 5リンク式サスペンションは、高度な技術と精密な設計が必要とされます。そのため、主に後輪駆動方式の車において、後輪部分に採用されていることが多いです。製造にはコストがかかりますが、それに見合うだけの高い性能を発揮し、乗る人に快適さと安全を提供します。多様な路面状況、例えばデコボコ道や高速道路など、どのような道でも安定した走りを実現できる5リンク式サスペンションは、自動車の進化を支える重要な技術と言えるでしょう。
車の構造

いすゞビッグホーンの足回り技術

乗用車のように滑らかな乗り心地と、悪路走破性の両立。相反するこの二つの要素を高い次元で実現しているのが、いすゞビッグホーンです。その秘密は、後輪に採用された「中央4本式螺旋バネ支持装置」にあります。 この装置は、4本の棒状の部品で車軸を支える構造です。それぞれの棒が、路面からの衝撃を様々な方向から受け止め、効果的に分散させる役割を果たします。 螺旋バネは、路面の凹凸による衝撃を吸収し、車体が上下に揺れるのを抑えます。4本の棒と螺旋バネが協調して働くことで、車内への振動を最小限に抑え、まるで乗用車のような滑らかな乗り心地を実現するのです。 また、この装置は、悪路走破性にも大きく貢献しています。4本の棒が車軸をしっかりと支えるため、車輪が路面から離れにくく、安定した走行を可能にします。岩場やぬかるみといった悪路でも、確実なグリップ力を発揮し、ドライバーの思い通りの運転をサポートします。 さらに、この中央4本式螺旋バネ支持装置は、耐久性にも優れています。頑丈な構造により、過酷な環境下でも長期間安定した性能を発揮します。 乗る人すべてに快適さと安心感を与えるこの技術は、いすゞの「人を大切に思う造り」の精神を体現するものです。どんな道でも、自信を持って運転できる。いすゞビッグホーンは、ドライバーの信頼に応える頼もしい相棒となるでしょう。
駆動系

4本の棒で支える、安定した走り

車は、路面から様々な衝撃を受けながら走っています。これらの衝撃を和らげ、乗っている人に快適さを提供し、タイヤを路面にしっかり接地させるために、ばねと緩衝器(ショックアブソーバー)を組み合わせたサスペンションが重要な役割を担っています。その中で、4本の棒を使って車軸の位置を制御する方式を「4本の棒で車軸を支える仕組み」と呼びます。 この仕組みは、4本の棒状の部品、つまり「リンク」で車軸を支えています。それぞれのリンクは、車体と車軸をつなぐ腕のようなもので、上下左右に動きます。4本のリンクの長さや取り付け角度、動き方を工夫することで、車軸の動きを細かく制御できることが大きな特徴です。路面からの衝撃を受けた時、タイヤは上下に動きますが、この動きを4本のリンクがうまく吸収し、車体への振動を少なくします。また、カーブを曲がるときには、車体が傾こうとする力も発生します。この時にも、4本のリンクが適切に作動することで、車体の傾きを抑え、安定した走行を可能にします。 4本のリンクは、それぞれ異なる役割を担っています。例えば、あるリンクは主に路面からの衝撃を吸収する役割を、別のリンクは車軸の位置を安定させる役割などを分担しています。これらのリンクが協調して働くことで、様々な路面状況でも、車輪を路面にしっかりと接地させ、高い走行性能を発揮します。 さらに、4本のリンクの長さや車体への取り付け位置を調整することで、サスペンションの特性を変化させることもできます。例えば、走る楽しさを重視したい場合は、固めの設定にすることで、ハンドル操作への反応が素早くなり、思い通りの運転がしやすくなります。一方で、乗り心地を重視したい場合は、柔らかめの設定にすることで、路面からの振動が優しくなり、快適な移動を楽しむことができます。このように、4本の棒で車軸を支える仕組みは、様々な要求に応えられる、柔軟性の高いサスペンションと言えるでしょう。
駆動系

駆動力を支える縁の下の力持ち:トルクアーム

車はエンジンで生み出した回転の力をタイヤに伝えて動きますが、この回転の力を伝えるための重要な部品の一つが、回転力を伝える腕、すなわちトルクアームです。この部品は、エンジンが生み出す回転の力、すなわちトルクをタイヤへと伝える役割を担っています。 エンジンで生まれた回転の力は、まず変速機に送られます。変速機は、状況に応じて回転の力と速度を調整する装置です。そして、この調整された回転の力は、推進軸と呼ばれる回転する棒を通じて車体の後方へと伝えられます。この推進軸と車軸の間を繋ぐ重要な部品こそがトルクアームです。 トルクアームは、ただ回転の力を伝えるだけでなく、車軸の位置を安定させる役割も担っています。車軸はタイヤを支える軸ですが、回転の力や路面からの衝撃を受けると、その位置がずれてしまうことがあります。トルクアームは、車軸をしっかりと固定することで、車輪の向きを安定させ、スムーズな走行を可能にしています。 トルクアームの形状や材料は、車の種類や用途によって様々です。大きな回転の力を扱う大型車では、太くて頑丈なトルクアームが必要になります。一方、軽自動車などでは、軽量化のためにアルミなどの軽い材料が使われることもあります。また、独立懸架式サスペンションを持つ車では、複数の部品を組み合わせた複雑な形状のトルクアームが用いられることもあります。 トルクアームには、大きな力に耐える丈夫さと、正確に力を伝える精密さが求められます。もしトルクアームが曲がったり、折れたりしてしまうと、車は正常に走ることができなくなります。そのため、トルクアームは高強度の鋼鉄で作られることが多く、厳しい品質検査を経て製造されています。 このように、トルクアームは、普段は目に触れることはありませんが、車の走行性能を支える重要な部品です。まさに、縁の下の力持ちと言えるでしょう。
駆動系

4リンク式サスペンション解説

4連結式懸架装置は、車輪を支える方式の一つで、左右の車輪が1本の軸で繋がっている一体式懸架装置に、4本の棒を加えて車軸の位置を細かく調整する仕組みです。一体式懸架装置は頑丈で壊れにくく、大きな荷物を積む車に向いている反面、路面の凹凸を伝えやすく乗り心地が硬くなりがちです。4連結式懸架装置は、この一体式懸架装置の弱点を克服するために開発されました。 4本の棒を使うことで、車軸の動きを緻密に制御することが可能です。路面の凹凸による上下の揺れを効果的に抑え、滑らかな乗り心地を実現します。また、カーブを曲がるときの車体の傾きを抑え、安定した走行を可能にします。4連結式懸架装置は、主に後輪駆動車の後輪に用いられます。後輪はエンジンの力を路面に伝える役割を担うため、車軸の位置決めが特に重要です。4本の棒で車軸をしっかりと固定することで、駆動力を無駄なく路面に伝え、力強い走りを生み出します。 4連結式懸架装置は、4本の棒の配置によっていくつかの種類があります。代表的なものは、2本の上側の棒と2本の下側の棒で車軸を支える方式です。この方式は、車軸をしっかりと支え、安定した走行性能を発揮します。また、1本の上側の棒と2本の下側の棒、そして1本の横向きの棒で車軸を支える方式もあります。横向きの棒を加えることで、車軸の横方向への動きを制御し、より正確な車輪の動きを実現します。4連結式懸架装置は、凹凸の激しい道でも優れた性能を発揮するため、オフロード車にも採用されています。4本の棒が車軸をしっかりと支えることで、車輪が路面から離れにくくなり、高い走破性を確保します。それぞれの方式は4本の棒の長さや取り付け位置を調整することで、車種に合わせた最適な乗り心地と操縦安定性を実現しています。